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体外受精とビタミンD (2)

さて、今日はこちら。
で、体外受精を受けている方の、血中および卵胞液中のビタミンD濃度と体外受精の成績を見てみた、という論文。

んで、なんと、結果が下図。



この先生たちは、

Our results have shown that the vitamin D levels in the ff were negatively correlated to the quality of embryos and the higher values of vitamin D were associated with lower possibility to achieve pregnancy.

と述べています。
つまり、
卵胞液中のビタミンD濃度が高くなると、(逆に)胚質が悪くなり、妊娠率が低下する!
と言っています。

It appears that ff vitamin levels, out of the normal range, have a negative impact on the developmental capability of embryos.

正常範囲を越えてはだめだ、と。

つまり、モニタリングせずにサプリメント飲んで補っているだけでは逆効果になっている可能性がある、と。
まさに「過ぎたるは及ばざるがごとし」ですね。

ということで、この論文は「赤」にしておきます。


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体外受精とビタミンD (1)

時間ができた時にアブストラクトを読んでみます。



【BACKGROUND】
  • ビタミンDとARTの成績は関連するともしないとも両論ある。
  • なので、メタアナリシスやってみた。

【RESULTS】
  • 9つのstudyが臨床的妊娠率を、さらには2個が妊娠継続率を、3個が出生率を解析していた。
  • 臨床的妊娠率ではRR 0.91, (95% CI 0.77-1.07)(有意差なし)
  • 妊娠継続率ではRR 1.06, (95% CI 0.95-1.19)(有意差なし)
  • 出生率ではRR 0.74, (95% CI 0.58-0.90)で有意差あり。

【CONCLUSIONS】
  • Deficient vitamin D was associated with decreased probability of live birth after IVF/ICSI.
  • So vitamin D should be supplied to women with deficient level vitamin D.

【感想】
ということで、この論文では、vit Dが「deficient level 」では「should be supplied」と書かれている。
ただし、「deficient level 」の人が「supplied」すれば出生率が上がるのかどうかで論じられているわけではないので、ちょっと「言い過ぎ」な感を受ける。
まあ、一応「青」とする。

「年齢因子勉強会」が動画になりました!

先月まで、「★公開勉強会:「38歳からの不妊治療~年齢因子の正体を探る」★」という勉強会を行っておりました。
なぜ、奥様の年齢が上がると妊娠しにくくなるのか?の理屈を解説し、
「じゃあ、それに争うためには何をすればいいの?考えてみてくださいね。」
という話しをしていたのですが、勉強会形式なので、日時が定まっており、参加人数にも制限があり、という状況でございました。

なので、この点を何とか改善したい、と思い、解説動画を作りました!!
名付けて

動画de学習! 38歳からの不妊治療~年齢因子の正体を探る

でございます。

これで、オンデマンドでご都合のよろしい時にお勉強していただけるようになりました!

本当はyoutubeなどで公開しちゃいたいところですが、ちょっとセンシティブな内容が入っていなくもないので、来院→視聴の様式とさせていただきます。

もう、何をするか、決定して突っ走っている方には不要です。
「迷える子羊」様用の内容となっておりますので、ご承知おきください。



告知をyoutubeにアップしておきました。
ご参照ください。







さあ、自分自身に合った「妊活計画」を立てて、突っ走っていきましょう!


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ドクター『I』、ラジオ出るってよ!

はい。競馬の実況放送ではございませんwww
(つうか、ドクター『I』、競馬、わかりません)



えっと、ERAの会社(igenomics Japan)がやっている「妊活ラジオ」という番組があるそうで、そこにゲスト出演を、とお誘いいただいておりました。
この世界、例えば、製薬会社が新薬を出したときなどに提灯ぶら下げてるミトモナイドクターのつまらない話を聞かされるなど、苦痛で苦痛でこの上ない時間なわけで、どうよ?というわけで、以前、一度お断りしたのですが、しばらくして再度ご依頼いただいたので、まあ、ERA自体は実際になかなか好感触でもあるわけで(注:COIはありませんwww)、今回は引き受けることにしました。

内容的には、まあ、広告的要素が全くないわけではないですが、非常に薄く(注:COIはありません)、ほぼ自由にフリートークさせていただいた感じ。
どうやら3週連続で放送されるそうなのですが、ERAを導入してみて気づいた生殖の神秘、凍結胚盤胞移植にしたことで逆に妊娠できなくなってしまっている人がいるのではないか?「三姉妹」は本当に1/8の偶然なのか、10男6女大家族のお母さんとなかなか妊娠しない人、何が違うのか?など、僕が空想で思っていることも楽しくお話しさせていただきました。
(医科学的にエビデンスの無いことをベラベラしゃべっていますwww)

後半は、男性妊活 #妊活男子 について。
精子の数のみで治療方針を決める時代遅れの方法ではなく、質も見ようぜ!自覚しようぜ!意識高く改善しようぜ!、といつも勉強会でお話ししている内容を話してきました。

いつも勉強会でしゃべっている
「イケてる男子は毎日射精!」
「精子は桶狭間の織田軍!」

とかも話しましたwww
放送禁止用語とか入っちゃっていないか不安ですがwww

初回放送が、たぶん今度の日曜(4/28)の9:40~で、そこから3週間連続らしいですwww
(ドクター『I』は、全部診療中だ!www)リアル放送以外にも、ネットでも配信されるそうな。
お暇があったら、是非聞いてみてくださいwww


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甲状腺の答えを求めて旅に出る(7)

ということで、TSHの4とか2.5とかいう数字の根拠が大分クリアーになってきました。

TSH < 4という根拠

まず、4という数字はどこからきているかというと・・・どこだっけな・・・えっと・・・あ、あったあった。
の、2. Definition and Prevalence of SCHの最後の段落だ。

To overcome this limitation, the updated ATA guidelines published in 2017 [1] still strongly recommend using a laboratory or population-based pregnancy-specific TSH reference range. However, when this is unavailable, taking into consideration the latest findings, the recommended TSH upper normal limit cutoff is 4.0 mIU/L, which usually corresponds to a reduction of ~0.5 mIU/L compared with the nonpregnant TSH reference range.
TSHのカットオフ値は地域とか人種とかによって変わるそうな。
(確かに食事(民族食)とか、海沿いか海なし県かでも変わりそうな気もするね。)
なので、自前で用意せよ、と。
でも、これが使えない場合は、4にしとけ、と。
で、4は、妊娠してない人のカットオフ値の0.5位低い値なんで、ま、漏れることは無いでしょ、という感じかな。

TSH < 2.5という根拠

ということで、2.5という数字は、妊娠初期の正常上限から来ているようです。
妊娠すると、(ややこしい解説は以下の英文に譲りますが)TSHは総じて低下する、で上限値が2.5になる、というわけですね。

During pregnancy, the thyroxine binding globulin increase results in an increase of total T4 levels. Additionally, owing to homology between human chorionic gonadotropin (hCG) and TSH resulting in cross-reactivity, hCG can bind at the TSH receptor and stimulate the thyroid hormone production, leading collectively to a decrease in the TSH secretion by the pituitary, particularly in the first trimester [25].


じゃあ、まさに妊娠に向かっている人は??4でいいの?先回りして2.5以下がいいの?というと・・・

4以上は
流産率が上昇するという明らかなエビデンスがある。
妊娠率が上昇し、流産率が低下する、という明らかなエビデンスがある。
(新生児の)発達に影響するという明らかなエビデンスがある。
甲状腺ホルモン療法を行い、2.5以下にコントロールすることが推奨される。

2.5~4は
不妊原因となっているか?というと、そうしたエビデンスは得られなかった。
流産率が上昇するかどうかははっきりしていない。
2.5~4の場合はどうすればいいのか?ははっきりしていない。再検していく、でもいいし、もう治療しちゃってもいいかもしれない。
TSHが2.5以上が反復する場合や、何かしら他のリスクがあるなら、抗TPO抗体測定を考慮してもいいのかもしれない。
抗TPO抗体が陽性なら、TSHを計測し、2.5以上なら治療を考慮すべきでしょう。

だね。

Appendix

プロフィール

ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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