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なぜ4CC胚盤胞が赤ちゃんになるのか?をドクター『I』流に考察してみる(1)

体外受精で妊娠を目指している際、(当然ながら)胚移植を行います。
この際、「どの胚を戻すのか?」を選ぶわけですが、まあ普通は「グレード」と呼ばれる「見てくれ」を参考に決定するわけです。
初期胚はveeck分類と呼ばれ、「割球の大きさが均等で、フラグメントが少ないもの」が形態良好胚。
胚盤胞はGardner分類と呼ばれ、「胚盤胞腔の拡張具合、内細胞塊の大きさ、栄養外胚葉のフリフリ具合」で評価して、5AAとか4BCとかやるわけです。

「5AAを戻します」
なんて、もう夢心地。ワクワクしちゃうわけです。
一方で、
「もう4CCしか残ってないです」
なんて時
「こんなの戻す価値あるんですか?」
なんて言われちゃうこともある。

所がどっこい、日常診療をやっていると、ビックリするような「形態不良胚」で妊娠反応が陽性に出ることは日常茶飯事なわけです。
4CCとか5CCとかでも、割と普通に妊娠する。
初期胚でも8細胞Grade4とか、「フラグメントだらけ」なのに、普通に妊娠する。

そしてハラハラしながら妊娠経過を見ていくわけですが、普通にスクスク育っていく。

一方で5AAとか4AAとかでもカスりもしないことも多々あるわけです。

「何じゃこりゃ?形態分類なんて全く当てにならねーじゃねーか。」

そうなんですね。
まあ、「全く」は言い過ぎかもしれません。
形態良好胚ほど赤ちゃんになりやすい「傾向」位はありそうですが。
でもいわゆる「4CC」とか「5CC」とかの形態不良胚でも普通に赤ちゃんになるわけです。
つまり、胚の形態分類でその後の出生予後を予測することはできないわけです。

今回は、こうした『ビックリするような形態不良胚』なのに何で着床し、赤ちゃんになるのか?をドクター『I』流に考察してみたいと思います。
(ま、あくまでも「個人の考察」レベルです。「便所の落書き」レベルでお付き合いくださいwwww。)

【続く】
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Assisted Hatchingに対する考察(10)

【バックグラウンド】
「アシスティッド・ハッチング」と呼ばれる手法があります。
胚移植する前に、透明帯(と呼ばれる胚を守っている殻)を薄くしたり穴をあけたりする手法です。
一見、「殻破るの助けてる」感があるのですが、これが「着床率」は上げるけど、「生産率」を上げるというデーターが出てこないということは、つまり「わざわざ流産を増やしている」可能性があり、ドクター『I』はここ数年使ってない手法であります。
アシスティッド・ハッチング→妊娠!→でも流産→掻爬→薄い内膜・・・・
なんて ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

(とか言って、今後「生産率を上げる」というエビデンスが出たら、頭丸めて(www)ゴメンナサイだ!)

【まとめ】


さて、僕に言わせれば
「・・・まだそんなことやってるのかよ ε- (´ー`*)フッ」
なAssisted Hatchingなわけですが、最新号のfertility and sterilityを眺めていると載っていましたのでご紹介してみようかと。
以下、論旨。
  • 2004年から2013年のSociety for Assisted Reproductive Technology Clinical Outcome Reporting System (SART CORS) データーベースを解析
  • 初回の凍結融解胚移植周期151,533周期が対象
  • Assisted Hatchingあり群は70,738周期で、生産周期は24,195周期
  • Assisted Hatchingなし群は80,795周期で、生産周期は28,578周期
  • つまり、生産率(live birth rate)はAssisted Hatchingあり群で34.20%、Assisted Hatching無し群で35.37%でAssisted Hatchingあり群の方が有為に低下していた。

とのこと。

で、FIGURE2が以下(見えにくくてごめんなさい)。
図の左の方に行くとAssisted Hatchingが悪影響、右のほうに行くとAssisted Hatchingが好影響と読む。
2番目の赤が35-37歳、3番目の赤が38-40歳、4番目の赤が41-42歳、5番目の赤が43歳以上。
つまり、年齢が上がるほど、Assisted Hatchingをしている人は生産率が落ちている



ま、この論文はあくまで後方視的なので、
「厳しい、イケてない胚ほど、Assisted Hatchingが行われたのでは?」
という考察もできますが(でもそうすると35-37歳では低下していないことが?ですが)
「必要があって存在しているのであろう透明帯を、本当にぶっ壊していいのかい?」
とも読めなくもなく。
ね。

この論文書いた先生の論調は、というと、

Assisted hatching slightly decreases the live-birth rate in first-cycle, autologous FET.
Its use should be carefully considered, especially in patients 38 years old and older.


だから
「止めとけ、オイ」
かな。

「ハンバーガーと一緒にポテトはいかがでしょうか?」
「融解胚移植と一緒にアシスティッド・ハッチングはいかがでしょうか?」

┐(´д`)┌

「ED薬」が「赤ちゃんを大きく育てる」だって!(4)

【まとめ】


さて、そんなわけで、ED治療薬の成分(タダラフィル)が名前を変えて他の病態の治療にも使われていることを紹介してきました。
ED治療薬はPDE-5阻害剤と言われるのですが、まあ、簡単に言うと「血管を拡げる」働きがあるわけです。
この働きを各方面に上手に利用すると、いろんな効果が期待できるかも?というわけです。

さらに面白い試みも進行中のようです。
何と「赤ちゃんを大きく育て上げるのに応用できないか?」と考えられているようです。なるほどです。

胎児発育不全(FGR)とは、簡単に言ってしまうと「お腹の中の赤ちゃんが小さくなってしまっている状態」です。
そうなってしまうのにはいろんな原因があるのですが、そのうち

胎盤形成不全→胎盤⾎流異常→胎児発育不全(FGR)

の状態に対し、PDE-5阻害剤(つまり「ED薬」)で血管を拡げて、血流を良くして赤ちゃんが大きく育たないか?というわけです(他の機序もあるようですが、まあ、解釈として大きくは間違っていないかと)。
面白い発想だねぇ。

血栓が原因の場合はバファリン/ヘパリンが使われる事があるわけですが、確かに血栓ではない胎盤形成不全には現実的かもしれませんねぇ。
賢い人達は常に非常に面白い発想をしますねぇ。

用量は、というと・・・・
「母体・胎児への安全性、最大耐用量の確認を目的に「胎児発育不全に対するタダラフィル投与の安全性に関する臨床試験第1相試験」を行いました。この試験では、有害事象の発症を観察しながらタダラフィル投与量を 10mg/日、20mg/日、40mg/日と増量しました。その結果、タダラフィルは FGR を合併した妊婦に対して安全に投与できることが確認され、20mg/日が至適投与量であることが明らかとなりました。」
ということで、20mg/dayを毎日使うようです。

EDで使う「シアリス」が10~20mgですから、ほぼ同量、というわけです。


EDの方でPDE-5阻害剤使うのに抵抗感を感じる方も多いわけです。が、そんなわけで、PDE-5阻害剤、いろんな方面で使われています。
そんなわけで、妊婦さんですら「タダラフィル20mg/dayを毎日」だそうですよ。
ねえ。
負けてられませんぞ!(何をじゃ?)


(追記)
ああ、でも、こういうactiveな研究をやってる大学医局を見ると、本当に羨ましいねぇ。
きっと医局員がみんなイキイキと一点を見つめて突き進んでいるんだろうねぇ。
そういう環境で過ごせるっていいなぁ。
・・・ドクター『I』が入局した医局は?って??
wwwww・・・もちろん・・・orz

お祭り@杵築大社

さて、そんなわけで、「武蔵境の明治神宮」とドクター『I』が勝手に呼んでいる杵築大社でございます。
因みに、当院では「胚移植した後の杵築詣」を推奨しておるわけです。そんな杵築大社でお祭りが行われております。
この楽し気な雰囲気に、足を運ばずにはいられません。



おそらく「腫れた惚れた」やってるっぽい、明らかに異性の子を意識している中学生ぐらいの子たちが、「キャーキャー」やっております。
ああ、死ぬ前に、あの頃をもう一度だけ体験したいものですwwww。

それにしても、定番の「焼きイカ」は許せるにして、



これは、もう絶対に食品衛生法違反に違いない!と推測される、食欲を全くそそらない「杏飴」のミカンバージョン。
この辺に興味をそそられるぐらいでないと、「腫れた惚れた」で「キャーキャー」はできないわけであります。



リンゴ飴屋さんには、なるほど!よく考えられた「ミカン飴」や、



「イチゴ飴」なんかもある。



これならリンゴ飴の「リンゴ」が嫌いな、「キャーキャー」やってた時代のドクター『I』も気に入っていたかも知れない。(参照:今時は・・・(等と呟く歳になってしまった。)

そんな大人なドクター『I』が買って帰ったのが↓



「牛タン串」
一瞬、「O-157とか大丈夫だろうな?」と頭をよぎりましたが。
結構、コストパフォーマンスは良かったです。

縁日で買うものも、いちいち年寄り臭く、もう、人生で「腫れた惚れた」やる機会は来ないまま棺桶に入ることになるであろうことを予感させる秋の一日でした。

臨時休診申し訳ございませんでした。

本日10/5(木)AM診、臨時休診申し訳ございませんでした。
元々ご予約だった方、ご配慮賜りありがとうございました。。
また、緊急連絡先での対応も、午後になってしまい、ご迷惑をおかけいたしました。

ここ数日対応していた事務仕事の締めくくりに九段下まで出向いておりました。
仕事を終え、帰り際に、折角なので靖国神社に参拝してきました。



昼過ぎに武蔵境に戻って、駅の1,000円床屋で髪を切って(刈って?)もらっていると、
「よう!」
と声を掛けられました。
何と、日赤の産婦人科の上司、U部長でございましたwwww。
(曲がりなりにも)クリニックの院長先生と、天下の日赤病院の部長先生が平日の真昼間に、1,000円床屋で並んでカットしてもらっているシーンは、これまた何ともwwww。
(ああ、もちろん僕の方が圧倒的に早く終わりましたがwww、U部長は多毛でございますから・・・・orz)

ま、
「ハゲこそ美しく!ハゲこそ清潔感を!」
がモットーのドクター『I』でございますwwww。
(「うすらハゲ」ではいけません!)

さ!また気分も新たに、魔法の薬モリモリで(管理人注:「カフェイン」と「ビタミンB」ですから!誤解無きよう!www)超熱血で気合い入れて頑張ります。
(嗚呼、ちょっと最近は「魔法の薬」が効きすぎて、twinがちょっと多過ぎかも・・・・。U部長に怒られてしまう日も遠くないかもしれませんwww)

まずは、木曜PM予約診療→勉強会だ!
明日は採卵もモリモリだ!
「魔法の薬」(管理人注:「カフェイン」と「ビタミンB」)飲んで、気合い入れて行くぞ!

Appendix

プロフィール

ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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