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汝、そのAMH測るなかれ(2)

さて、僕は個人的に「不妊症」を主訴に医療機関を受診した方全員に、スクリーニングでAMHを全例に測ることに絶対反対!でございます。(いや、ちゃんと診療して臨床的に必要な人を選んで測るならいいんですよ。『健康診断的に』測るのは感心できない、と言っているのです。)もうだいぶ前になってしまいましたが、AMHを採血すると、大多数の人が平均値より低くなる。そのAMH値が「正常範囲」かどうかは判定できない。AMHを『卵巣年...

排卵誘発としてのレトロゾール(フェマーラ)のエビデンス(9)

今日(2015年4月)現在、アロマターゼ阻害剤は排卵誘発剤としての効能は認可されておりません。即ち、アロマターゼ阻害剤を排卵誘発目的に使用することは、完全に適応外使用です。仮に実臨床上、排卵誘発剤として使用する医療機関があったとしたら、それは処方する医療機関(医師)の責任の上で、患者様との十分なインフォームドコンセントが形成され、両者合意の上で処方されている筈です。よって当然ですが、本ブログはアロマタ...

シンジ君考

ま、で、6月22日説は有力らしいのですが、ファンの間では議論もあるのも確かだそうで、「8月説」なんてのもあるようです。で、ついでに。エヴァの「シンジ君」は、この手のアニメとしてはよく「現実逃避する」、ヒーローものにはあまりないダメ・キャラとして描かれていますが、でも、僕らの周辺で実際に起こっている現実からすると、ずっとずっとず~~~っと「よくできる」キャラなわけです。「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、...

2015年6月22日

本日は2015年6月22日。皆さんにとってはどんな日ですかね?普通の月曜日?夏至でもありますね。で、「エヴァオタ」にとっては何ともビッグな日でございまして。そうなんですね。エヴァ第一話の設定が今日でございます。第3新東京市に「使徒」が襲来し、シンジ君がミサトさんの車に乗り、口の中がシャリシャリし、「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだっ!」になり、「やります、僕が...

月経困難症(2)

で、ご紹介してみたい論文はこちら、Early menstrual characteristics associated with subsequent diagnosis of endometriosis.です。以下、箇条書きにしてみます。手術的に中等度~重度の子宮内膜症と確定診断された268人と子宮内膜症のない(コントロール)244人を比較検討。初経が14歳以降の場合は、有意に内膜症でない群に多かった。月経困難症の有無は、その後の子宮内膜症発症の有無と有意に相関していた。月経周期が短い場...

月経困難症(1)

不妊医者をやっていると、基本的には「妊孕性温存」というスタンスで臨床に臨むわけです。「何とか卵巣温存」「何とか子宮温存」という発想があるわけです。ところが、未経産の若い女性の子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜症などの診療に当たらせていただく時に、時折こんなことをおっしゃる方がいらっしゃいます。「子宮全摘をしてほしい。」「・・・・・え???温存できる可能性あると思いますよ」「温存不要。とにかく子宮全摘を...

「不妊症」の定義が変わるようです。

どうやら日本産科婦人科学会による「不妊症」という言葉の定義が変えられるようです。新しい定義の案はこれらしいです。【不妊(症) infertility, (sterility)】生殖年齢の男女が妊娠を希望し、ある一定期間、避妊することなく通常の性交を継続的に行っているにもかかわらず、妊娠の成立をみない場合を不妊という。その一定期間については1年というのが一般的である。なお、妊娠のために医学的介入が必要な場合は期間を問わない...

正しくオナニーするって、マジで大事(6)

さて、今日の話題は男性のオナニー(マスターベーション)です。BBCですから、イギリスですかね?「オナニーするほど前立腺癌のリスクが下がる」(!)そうです。リンクはこちら。Masturbation 'cuts cancer risk'この報告によると、1000人以上の前立腺癌患者v.s.1250人の前立腺癌ではない人(コントロール)で、性的生活習慣を比較したところ、コントロール群で20-50才で射精回数が多い傾向が見られたそうです。ちなみに週5回以...

確認(2):原因不明不妊でクロミフェン使用時の注意!

最近僕はもうほとんど処方することがなくなった「クロミフェン」。使いこなすのが非常に難しい、難易度の高いお薬です。まずもって「クロミフェン」は「無排卵」の場合に適応があります。自然排卵しているケースに使用するのは、適応外使用(off-label)です。よく、原因不明不妊に対して、発育卵胞数を増やす目的で用いられるのですが、これ、off-labelです。で、この『原因不明不妊に対して、発育卵胞数を増やす目的で使用』する...

女性性機能障害を考察してみる(9)

さて、もうだいぶ前ですが、女性性機能障害(FSD)について触れました。えっと、この辺です。FSD(1):女性性機能障害の分類FSD(2):性欲低下のコントロールFSD(3):性的興奮障害とオーガズム障害FSD(4):性交疼痛症、腟痙攣、性回避で、この一連の話の中で、「フリバンセリン」という「催淫剤」について解説しました。女性性機能障害を考察してみる(5)復習しておくと、「フリバンセリン」というのは、某ドイツの有名製薬会社(ベー...

栗の花の匂い(臭い?)

当院のある武蔵境から三鷹市方向に抜けると、多くの農家があり、様々な果樹が栽培されています。「栗」もその一種で、あちらこちらに植えられています。で、写真のごとく、栗の花の季節ですね。そう、栗の花と言えば、ご存じ「スペルミン」。精液の匂いと同じ匂いがするわけです。昔、大学病院の研修医のころ、教授(精子の研究者でした)に、「精液の匂いを『いい香り』と感じるようじゃなきゃダメだ」と言われた経験があります。...

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プロフィール

ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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