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未来の一部を確認するか?

本日、天皇陛下誕生日の祝日、日本産科婦人科学会の写真のごときシンポジウムが開かれ、参加してまいりました。


体外受精のstepを経ている場合、ETする前の胚の染色体検査が技術的には可能になっており、これをPGS(着床前受精卵遺伝子スクリーニング:Preimplantation Genetic Screening)と呼びます。
事実欧米では盛んに実施されており、ぼちぼちエビデンスとしてまとまりそうな感じですが、日本ではPGD(着床前受精卵遺伝子診断Preimplantation Genetic Diagnosis)は(厳しい制約のもと)行われていますが、PGSは今のところ(少なくとも公には。裏は知りませんが)行われていません。

話としては、学会の立場としては今のところ全然go or notという状況では無いです、「こんな技術がありますよ」というアナウンスレベルの会ですよ、という言い方でしたが、これまた賛否両論熱い。
(多分、明日の新聞なりネットなりに載るんでしょうから、是非内容読んでみて下さい。)

僕も両論とも勉強になりました。

そもそも体外受精を受けている、という事実は、「3PN胚は戻さない」というセレクションをかけている訳で、すでに自然に比べたらある意味スクリーニングがかけられているわけです。
また、皆さん大好き胚盤胞のグレード(ガードナー分類)を一生懸命行い、一喜一憂している訳ですが、ある意味これもスクリーニングなわけですよね。
(但し、現在では、事実上胚盤胞のグレード分類はほぼ胚染色体スクリーニングとしては無効であると考えられています。結局、胚盤胞までの成長程度では染色体異常胚は全然ふるい落とせていないということです。この辺はまた近日御紹介しますね。)

「親になる」ということは、その個体においてはある意味パラダイムシフトとも言える訳で、期待と同時に「不安と恐怖」も伴う訳です。
そのブラックボックスが「ほんの少しでも透けて見えれば」という気持ちは当然ある訳で。
一方で「仮にほんの少しでも見えてしまう恐怖」というのもある。

ある意味タイムマシンとも言える。
未来を見に行くことがいいのか?知らない方がいいのか?
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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