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排卵誘発としてのレトロゾール(フェマーラ)のエビデンス(6)

さて、通常モードに戻って、地道に「普通の」内容に戻りましょう。
最先端も重要ですが、日常の方も大事です。
今日ご紹介しておく論文は、2009年のfertility and Sterilityのこちら。です。
内容は、というと、100mg(すなわち2錠)のクロミフェンで卵胞発育を認めないPCOの方に対して、レトロゾール7.5mg v.s. クロミフェン150mgということだそうです。

バックグラウンドとして、なぜこの比較を行おうとしたのがについての記載があります。
箇条書きにしてみたいと思います。
  • クロミフェンには、抗エストロゲン作用があり、かつ、半減期が2週間と長い。
  • その結果、頸管粘液は量/質ともに悪化し、子宮内膜も着床障害となりうる。
  • レトロゾールは半減期が45時間程度であり、体外排泄が早く、エストロゲンレセプター量にも影響しない。
ということで、要するに、「より高容量になれば、クロミフェンの毒性面が前面に出るので、レトロゾール>クロミフェンになりやすいのではないか?」という発想なわけですね。
なので、レトロゾール7.5mg v.s. クロミフェン150mg、つまり、各々通常の3倍量での比較検討をしてみた、というわけです。
読み進めます。

  • レトロゾール7.5mg、クロミフェン150mg共にday3~5日間内服
  • 両群とも「タイミング法」で、32人ずつのエントリー
  • 【排卵率】レトロゾール7.5mg群:62.5%(20/32) クロミフェン150mg群:37.5%(12/32)
  • 【妊娠率】レトロゾール7.5mg群:40.62%(13/32) クロミフェン150mg群:18.75%(6/32)
  • 【排卵した被験者中の妊娠成立率】レトロゾール7.5mg群:65%(13/20) クロミフェン150mg群:50%(6/12)
とのことで、この先生たちの結論としては、
  • 排卵誘発効果、妊娠率はアロマターゼ阻害剤>クロミフェンなのでは?
  • クロミフェン抵抗性PCOの場合、ゴナドトロピン療法の前に、アロマターゼ阻害剤を一考しましょう。
といった感じです。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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