Entries

皆様が戻したその卵、染色体が正常である確率は何%か?(3)

で、昨日の続き。
同じ論文の「図2」として、胚盤胞のPGSの結果が示されています。
読み方は同様に「濃い線(右に下がっている方)」:染色体が正常であった割合(%)、数字は左側を見ます。
「薄い線(右に上がっている方)」:染色体異常があった割合(%)、数字は右側を見ます。
下に女性の年齢が書かれています。



20歳の胚盤胞で、染色体正常な割合が大体70%ですかね。
35歳で正常50%:異常50%位ですか?
40歳で正常30%:異常70%
45歳で正常20%:異常80%
ですね。

35歳の方が胚盤胞1個得られたとして、染色体正常である確率は五分五分ということですね。
40歳なら、7割方染色体異常胚ということです。


【管理人注】
以下の考えは僕の個人的な感想です。
どうとらえるかは皆さんの自己判断・自己責任でお願いします。
また、もちろん色々なご意見があることも僕なりに十分承知しているつもりです。
本ブログの目的は、あくまでも海外で得られたデーターを、不妊で悩まれている方々の日々の苦しみの解決にほんの少しでも何かの足しになれたら、という目的・視点で記載させていただいております。
本ブログ中でPGSの是非論を戦わせる気は毛頭ありません。
以上、くれぐれもよろしくお願いします。m(_ _)m

そんなわけで、一個の移植胚があったとして、その胚の染色体が「正常」である確率はこんな感じなわけです。
40才の方10人が胚盤胞を1個ETしたとすると、実際に「染色体正常の胚」を移植してもらっている人はそのうち3人ということですかね。
逆にいうと、7人は「染色体異常の胚」を移植している、というのが現状なわけです。

ここが生殖医療に携わっている人たちのジレンマなわけです。
「妊娠したい」と必死になってもがき苦しんでいる人たちが期待に胸を膨らませて胚移植に臨まれるわけです。
「今度こそ!」
と全てをなげうって来た人10人に対し、そのうち7人には「染色体異常胚」を移植している(もちろん知らず知らずのうちにですが)わけです。
これが、科学的に見た(見えて来た、あるいは見えてきてしまった)日常診療の現状なわけです。

この現状、やっぱり胸が苦しくなるわけです。
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://dokumotti.blog.fc2.com/tb.php/128-16f47fac

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

カウンター