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皆様が戻したその卵、染色体が正常である確率は何%か?(8)

さて、今日の内容はGardner分類の「アルファベットの方」です。
Gardner分類は
内細胞塊(ICM:Inner Cell Mass)~将来胎児になる部分
栄養外胚葉(TE:Trophectoderm)~将来胎盤になる部分

も形態評価し、ABCの3段階で分類しているのでした。
一般的にはAが良いとされています。
こちらについての記述も見てみましょう。
  • ICM(内細胞塊)、TE(栄養外胚葉)の形態評価は、染色体異常率と有意に関連するようだ。
  • 染色体正常胚194個、このうち、ICMがAだったものは62%(121個)、TEがAだったものは46.4%(90個)。
  • 染色体異常胚238個、このうち、ICMがAだったものは49%(116個)、TEがAだったものは34.9%(83個)。

とのことです。
ということは、逆算すると、

ICM:
Aと評価されたものは121+116=237個、この内染色体が正常であったものは、121/237=51.0%
B or Cと評価されたものは195個、この内染色体が正常であったものは、73/195=37.4%

TE:
Aと評価されたものは90+83=173個、この内染色体が正常であったものは、90/173=52.0%
B or Cと評価されたものは259個、この内染色体が正常であったものは、104/259=40.2%

ということになると思います(計算あってるかしら?間違っていたらご指摘ください)。

ということで、ICMとTEの評価もAであるのに越したことはないようですが、Aであっても思ったほど正常率は高くはなく(50%程度)、逆にB or CはAに比べ悪くなるのは確かですが、結構健闘している(40%程度)、という感じではないでしょうか?

ちなみに、この論文のdiscussionの所には、次のような記載があります。

52% of embryos achieving the top two grades (5AA and 6AA) were euploid, but 48% were abnormal.
(最高グレードである5AAまたは6AAの胚の染色体が正常であった確率は52%。48%は染色体異常であった。)


以上が胚盤胞の形態評価と、実際の染色体の関連性です。
御感想はいかがでしょうか?

ま、形態評価の実力は、所詮この程度なわけです。
これもPGSの結果明らかにされつつある現実なわけです。
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Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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