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プロラクチン道、始めます!(2)

昨日の続きで、論文読み進めていきます。
箇条書きで書いていきますね。

【プロラクチンの生理学】
  • プロラクチンは下垂体ホルモンで、乳汁分泌を制御し、ヒトでは30年以上前に発見された。
  • 199アミノ酸からなる23kDaの蛋白質で、その遺伝子は6番染色体上にある。
  • 遺伝子は5個のエキソンよりなり、成長ホルモンと40%の相同性がある。
まあ、この辺はオタク的知識として、別段知っておく必要はないですわな。
  • プロラクチンは主に下垂体前葉より分泌される。
  • プロラクチンの遺伝子発現は下垂体以外の場所でも見られる。例えば、子宮内膜、T-リンパ球、脳、皮膚、乳腺、卵胞液中、卵胞細胞、羊水などである。
  • 下垂体外分泌の詳細な作用は十分理解されてはいない。
  • 子宮内膜プロラクチンは、子宮内膜の着床~分娩までの変化に重要な役割を有するようである。
細かいことは別にいいと思いますが、PRLを産生しているのは、何も下垂体のみではなく、内膜では着床に関連しているようだ、ということは理解しておきましょうか。
  • プロラクチン蛋白はリン酸化や糖化などの修飾を受けたいくつかの形態が存在することが知られている。
  • 糖化されていないプロラクチン蛋白は「リトル・プロラクチン」と呼ばれ、もっとも活性が高い。
  • 糖化され、糖鎖が付くと50kDaの「ビッグ・プロラクチン」、この糖化プロラクチンが免疫グロブリンにより2量体を形成すると、100kDaの「ビッグ・ビッグ・プロラクチン」となる。
  • これらの糖化プロラクチンは、「リトル・プロラクチン」と比べるとレセプター結合能が弱まり、生物学的活性が低下する。
ということで、一言で『プロラクチン』と言っても、活性の高い形態もあれば、活性の低い形態もある、ということですね。「リトル・プロラクチン」は働き者だけど、「ビッグ・プロラクチン」やら「ビッグ・ビッグ・プロラクチン」は、ズウタイ大きいのに働かない、ということですね。

【プロラクチンの生物学的効果】
  • プロラクチンは乳腺発達と乳汁分泌を刺激する。
  • また、黄体の形成・活動も促進する
  • そのほかに、300もの働きが知られている。

ということです。難しいですね。(一応これでも、あんまり関係なさそうなマニアックな所は、大分削ってあります。)
まあ、でも、この先の話につながる重要な点は2つで、
  • 一口に「プロラクチン」と言っても、「活性の高いプロラクチン」もいれば、「活性の低いプロラクチン」もいる。
  • (当たり前ですが)プロラクチンは「悪のホルモン」ではなく、「必要なホルモン」。不妊がらみでは、黄体形成/機能にも、着床にも活躍するホルモン。
という点を押さえておけばOKです。

(続く)
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Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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