Entries

プロラクチン道、始めます!(3)

【高プロラクチンの原因】
  • 生理学的には、ストレス、食事(高蛋白食)、睡眠などでプロラクチンは上昇する。
  • 病的には下垂体腺腫と薬剤性が最も多い。
  • (避妊用の)ピルでは、50μgのエチニルエストラジオール含有製剤で約40%の人が、35μgでは20-30%が高プロラクチン血症になる(管理人注:50μgはいわゆる中容量ピルに、35μgは低用量ピルになります)。

【高プロラクチン血症で起こりうること】
  • 高プロラクチン血症では、卵胞発育が阻害され、黄体からのプロゲステロン分泌が抑制される。
  • 乳汁漏出性無月経の原因となる。
  • このような高プロラクチン血症に伴う月経異常はドーパミンの上昇を引き起こし、ひいては、GnRH産生阻害、卵巣機能障害を引き起こすためである。
  • 無月経になると、低エストロゲン血症となり、骨塩減少を引き起こすが、下垂体腺腫による高プロラクチン血症による乳汁漏出性無月経の場合は、それ以外の無月経のケースよりも、骨塩減少が重度であることが知られていて、プロラクチンは直接骨に作用しているようである。
  • よって、高プロラクチン血症に伴う低ゴナドトロピン血性卵巣機能低下症は骨粗鬆症のリスクと考えるべきなのかも知れない。

【高プロラクチン血症の治療適応と治療法】
  • 高プロラクチン血症の治療適応は、月経周期異常を有する生殖期年齢の女性である。
  • ドーパミン作動薬によって、プロラクチンを低下させる。
  • 大きな下垂体腺腫は手術療法がおこなわれることがあるが、その適応基準は議論のあるところである。


ということです。
ここでのポイントは、プロラクチンの分泌刺激には生理的なものと病的なものがあるということですね。
逆に言うと、プロラクチンが高かった場合、まず、その原因を考える必要があるというわけです。果たしてその原因が生理的に当然起こりうるものなのか、あるいは、病的に起こっているものなのかを見極めないといけないということです。(もっというと、本当に下げる必要があるのかどうか?をきちんと吟味する必要があるということです。)

例えば僕は、特に月経不順がない方がプロラクチンが高かった場合、まず、
「採血なさったとき、ひどく緊張したりしていませんでしたか?」
「凄く痛かったですか?」
と確認しています

そう、プロラクチンが正常上限を上回った場合、僕がまず考えるのは、採血時に過剰なストレスがかかっていなかったか?ということです。
つまり、ストレスによる生理的上昇を否定することが重要だと思っています。
後は、ここにも出てきましたが、意外に多いのがピルですね。
向精神薬は当然だれでもチェックするわけですが、不妊治療の現場では、直前までピル飲んでいた、とか結構あるわけです。これも眉唾なわけです。

・・・・、ま、この辺はあくまで「僕流」なんですけどね。

(続く)
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://dokumotti.blog.fc2.com/tb.php/15-0344d3a7

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

カウンター