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精索静脈瘤への向き合い方(4)

そんなわけで、手術による「利益」が科学的に確立しているのか?と言うと、「術後妊娠率」という意味ではちょっと弱いのは事実だと思われますので(後で御紹介したいと思うのですが、「精液検査所見の改善」という意味ではかなりいい線行っていると思います)、手術としては、なるべくダメージが少なく、副作用が少なく、となるわけです。

精索静脈瘤の手術は、基本的に何らかの方法で静脈の流れを止める、という発想で行われます。
血管内を塞栓させる、という手技も行われているようですが、実際には手術療法の方が盛んに行われています。
静脈は末梢に行けばいくほど分岐していますので、末梢であればある程血管は細く、しばる本数も多くなります。
実際に陰嚢を開けて手術することも可能は可能ですが、経験のある先生曰く
「埒が明かない」
との感想をおっしゃっておりました。
動脈と静脈の区別が非常に困難とのことです。

では中枢へ行けばどうか?ということで「腹腔鏡下高位結紮術」というのも行われています。これは、現在でも広く行われている手技です。
欠点として挙げられているのが、全身麻酔で行われることが多いこと、侵襲が「低位結紮術」と比べるとやや大きいか?ということ、やや再発率が高いのでは?ということなどがよく上げられています

で、直近主流となりつつあるのが「低位結紮術」と言って、足の付け根のちょっと上辺りで結紮する方法です。
「低位結紮術」は、高位に比べると侵襲が軽度とされ、再発率が低いとされています(外精静脈を縛る/縛らないにもよるようですが)。
但し、この高さで勝負するためには、動脈/静脈/リンパ管/神経を鑑別するのに顕微鏡が使われるようになってきています。
で、直近、「顕微鏡下低位結紮術」が主流になりつつあるかと思います。

次回、この手術の実際をなるべく臨場感あふれる形でお伝えしたいと思います!
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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