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精索静脈瘤への向き合い方(6)

神代植物公園に『福寿草』を見に行ってまいりました。
ちょっと気が早すぎたか、まだ咲き始めと言った感じでした。



では、精索静脈瘤の続きで、一旦締めにしたいと思います。
「精索静脈瘤の手術により、その後の妊娠に結び付くのかどうか?」についての考え方を『精索静脈瘤への向き合い方(2)』で解説いたしました。
「触知可能かつ精液検査異常」で、現状"may"レベルと考えられている、という話でした。

では、「その後の妊娠」ではなく、「精液検査所見」についてはどうなのでしょうか?
今日はその辺の論文を御紹介してまいりたいと思います。

読む論文はこちら。です。
  • 臨床的に触知可能な精索静脈瘤の手術療法により、(妊娠率がどうなっているかではなく)精液検査所見がどのように改善しているか、を論じてある論文17本を検討。
  • 17論文中10論文が『顕微鏡下手術』について論じてあった。これによると、精子濃度は1231人で検討されており平均971万/mlの有意な増加、運動率は1015人で検討されており、平均9.92%の有為な増加であった。
  • 高位結紮術でも同様に有為な増加であった。
  • 正常形態率は3本の顕微鏡下手術+3本の高位結紮術+1本は両方が入り乱れた論文の計7本の研究報告があり、totalで528人で検討した結果、平均3.16%の有意な上昇であった。

といった感じです。
そんな訳で、『臨床的に触知可能な精索静脈瘤』という条件が付けば、平均すると精液検査所見は改善傾向がある(注:個人個人全員が必ず改善する、という訳ではありません。お間違いないように。)という訳ですね。

但し、当然と言えば当然なのですが、最終目標は何か?ということを履き違えると意味が無くなってしまいます。
精液検査所見が改善しても、最終的に『妊娠』、いや、もっと言うと『分娩』まで到達しないと自己満足にすぎなくなってしまう訳で、単に手術をすればいいってもんでもない訳です。
『手術しました、確かに精子良くなりました、でも妊娠しません』では何のための手術か?ということになってしまう訳です。
この点も視野に入れた『戦略』が必要な訳です。

上手に賢く付き合っていかないと、『やり損』になってしまいますから。

では、一旦精索静脈瘤おしまいです。
また、細かく論文紹介していきたいと思います。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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