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なんだか取材の依頼が来たよ(3)

じゃあ、理論武装のためのお勉強開始。
まず、こちら。で、アメリカ生殖医学会が2013/9に出したものです。
題名のごとく「最も自然妊娠しやすい方法」の内容が書いてあります。
年齢、性交渉の頻度、回数、etc etcがきちんとエビデンスに則って書いてあり、いづれご紹介しようかと考えていたものですが、ちょうどいい機会です。
この、栄養の所だけ、先にご紹介しようかと思います。
えっと、リンク先のPDF4のページ目(この論文の634ページ)の左側の「DIET AND LIFESTYLE」の所です。
  • ひどく痩せているか太っている女性の妊娠率は低下する。
  • 健康的な生活習慣は、排卵障害のある女性の妊孕性を改善させるだろうが、菜食、低脂肪食、高ビタミン食、抗酸化剤、または、薬草療法などの食生活の変化が妊孕能を向上させたり、新生児の性別に影響したり、というエビデンスはほとんどない。
  • 魚肉過多摂取による血中水銀濃度の上昇は、不妊と関係するという報告がある。
  • 妊娠を考えている女性は胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低下させるために、一日400μg以上の葉酸のサプリメントを摂取するようアドバイスされるべきである。
で、この論文はあくまでアメリカのものであることをご理解いただきつつお読みください。
そんなわけで、葉酸は、アメリカでは『推奨』、日本では『情報提供すること』です。
これは、本HPでも解説しましたね。えっと、旧版にあります。
また、葉酸、ちょっとまとめ直しますね。

次。2013年のコクランでこちら。です。
「女性不妊に対する抗酸化剤」ですね。
ビタミンC、E、コエンザイムQ10などなどです。

【BACKGROUND】
  • 妊娠を考えてから1年以上妊娠しない状態の時、カップルは生殖上の問題点があると考えるほうがいいのかもしれない。
  • このうち、女性因子は40-50%の割合を占めると考えられている。
  • 抗酸化剤は、酸化ストレスを低減するとされ、最近、抗酸化剤の妊孕能向上を示すデーターが報告されつつある。
【OBJECTIVES】
  • 抗酸化剤経口サプリメントが女性の妊孕能を向上させるかどうかを確認すること。
【AUTHERS' CONCLUSION】
  • 「抗酸化剤 v.s. コントロール」「抗酸化剤 v.s. 抗酸化剤」ともにエビデンスの質が低すぎる。
  • 抗酸化剤は、出生率、臨床的妊娠率ともに上昇させるというエビデンスはない。
  • ペントキシフィリンが臨床的妊娠率を上昇させる可能性があるが、3つの研究のメタアナリシスに過ぎない。
  • よって、将来的にはこの結果は変わりうる。
管理人注:「ペントキシフィリン」とは、「微小循環改善と、血流改善の効果」をうたい、ついこの間まで脳血栓症の後遺症や慢性脳循環障害に対して使用されていました、が、平成10年に「有用性が認められない」とされ、承認取り消しになった薬です。
実は、今回やろうと思っていた「薄い子宮内膜」に対して根強い人気のある薬剤なのですが、そんな経緯なので、現在日本の正規の流通経路からは入手できなくなっています。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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