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子宮内膜症勉強会(4)

はい。で、お気付きになられた方もいらっしゃるかもしれませんが、今やっている「子宮内膜症勉強会」、実は、ESHREのガイドラインを読んでおります。
えっと、リンクはこちら。です。
リンク先の、一番下の「READ THE GUIDELINE HERE」をクリックすると、2013年のガイドラインがPDFで見られます。
これです。
「clinicians(つまり医者)」向けのガイドラインになっているので、特に今日の内容は手術手技の内容なので、あんまりおもしろくないかも知れません。
今日はこのガイドラインの60ページの一番下の所のガイドラインについてです。

In infertile women with AFS/ASRM stage I/II endometriosis, clinicians may consider CO2 laser vaporization of endometriosis, instead of monopolar electrocoagulation, since laser vaporisation is associated with higher cumulative spontaneous pregnancy rates.
(stage I/IIの内膜症では、電気メスによる電気凝固ではなく、CO2レーザー蒸散で行うべきだ。なぜならそのほうがその後の妊娠率が高いからだ。)

と書いてあります。

このガイドラインも元論文になっているのはこちら。です。
176人のstage I/II内膜症患者さんを以下の4群に振り分けています。
  • 内膜症組織をCO2レーザーで蒸散させた群:49人
  • モノポーラー電気メスで電気凝固させた群:45人
  • 腹腔鏡で覗いただけで、何の治療もしなかった群:43人
  • 覗いただけの腹腔鏡後、3か月間のダナゾール療法を受けた群:39人
でその後36か月での累積妊娠率を出しています。
で、
  • CO2レーザー群:87%
  • 電気メス群:71%
  • 腹腔鏡で覗くだけ群:65%
  • 覗いただけの腹腔鏡後ダナゾール療法群:63%
という結果だったそうです。
で、この結果をもとにESHREのガイドラインも「レーザー蒸散」を支持しております。
ちなみに、本邦「子宮内膜症取扱い規約」の記載は以下(p33)

腹膜表在病変の処理は・・・・(中略)・・・。ピンポイントでの処理には止血効果の優れたレーザーを用いた蒸散が有利である。双極電気メスでの凝固も可能であるが、広範な凝固や通電時間に注意して周辺組織の損傷を防止しなければならない。

と記載されております。
そんなわけで、内膜症病変の処理は、レーザー蒸散>電気凝固に軍配があがるようです。
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Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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