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子宮内膜症勉強会(5)

さて今日はstageⅢ/Ⅳの内膜症の手術療法についてです。
ここはESHREのガイドラインでは、改定された部分です。

ちょっと前までの書かれ方はこんな感じ

No RCTs or meta-analyses are available to answer the question whether surgical excision of moderate to severe endometriosis enhances pregnancy rate. Based upon three studies (Adamson et al., 1993; Guzick et al., 1997; Osuga et al., 2002) there seems to be a negative correlation between the stage of endometriosis and the spontaneous cumulative pregnancy rate after surgical removal of endometriosis, but statistical significance was only reached in one study (Osuga et al., 2002).
(中等度から高度の内膜症の手術による切除によって、妊娠率が上昇するというデーターは無い。
3つの研究結果から、内膜症の重症度と術後の累積自然妊娠率には、負の相関関係があるように思われますが、ちゃんと有意差がでたのは大須賀らの研究だけだ。)

とありましたが、現在(2013年版)は以下。

In infertile women with AFS/ASRM stageⅢ/Ⅳ endometriosis, clinicians can consider operative laparoscopy, instead of expectant management, to increase spontaneous pregnancy rates.
(中等度から高度の内膜症の不妊患者では、自然妊娠率が上昇するので、腹腔鏡下手術を考慮してもよい。)

ということで、中等度~高度内膜症での手術療法がより肯定的に解釈されるようになっております。
このバックグラウンドとしては、手術をしなかった場合、自然妊娠率は、中等度内膜症で30%、高度内膜症では0%と報告されていますが、腹腔鏡下手術の結果、中道度内膜症で57~69%、高度内膜症で52~68%の自然妊娠率が望める、との報告があったため、と記載されております。

ということで、直近、中等度~高度内膜症でも、腹腔鏡下に内膜症病変切除+癒着剥離を行い、解剖学的位置異常を修正し、その後自然妊娠を狙う、という方向性になってきているようです。

この辺は「ラパロ屋」の腕の見せ所となっております。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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