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子宮内膜症勉強会(6)~チョコレート嚢胞(1)

ではここからしばらくは、子宮内膜症性卵巣嚢腫=チョコレート嚢腫についての話です。

まず、大疑問
「子宮内膜症性卵巣嚢腫、つまり、チョコレート嚢腫を手術することにより、妊孕性は向上するのか?」
です。

本邦「子宮内膜症取扱規約」によると、

子宮内膜症性嚢胞を手術することにより妊孕能が改善されるか否かに関しても、エビデンスの高いRCTの報告は多くは無いが、手術療法が妊孕能の向上につながることを示唆する論文が数多く報告されており、術後の自然妊娠率は平均40~50%に達するとされる。
一方、手術時に正常卵巣組織の一部が摘出される可能性、手術の止血操作による卵巣血流の変化、炎症により卵巣予備能が低下し、排卵誘発に対する反応が減弱することが指摘されており、排卵誘発治療や体外受精治療前に子宮内膜症性嚢胞に対し手術を実施すべきか否かに関しては、未だ多くの議論がある。
・・・・(中略)・・・・
十分なコンセンサスは得られているとは言えないが、妊孕能の改善、嚢腫の破裂予防、感染リスクの減少また病理学的確認の重要性の観点から、3~4cm以上のチョコレート嚢腫が存在する場合には手術療法を原則とすることが推奨される。


と記載されています。
生殖医学会編の「生殖医療ガイドブック2010」では(管理人注:これは今年改定されるそうです)、これを受けて、

我が国の取扱い規約においても、4cm以上のチョコレート嚢胞が存在する場合、嚢胞摘出が推奨されている。

と記載されています。
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Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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