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子宮内膜症勉強会(9)

引き続きESHREのガイドラインを読みます。
今日は62ページ、3.3の所です。
「子宮内膜症性不妊に対する手術療法前後でのホルモン療法は?」
という内容です。

このページの一番下に2個の「recommendations」がありますね。

In infertile women with endometriosis, the GDG recommends clinicians not to prescribe adjunctive hormonal treatment before surgery to improve spontaneous pregnancy rates, as suitable evidence is lacking.
(手術前のホルモン療法の追加は、自然妊娠率を上昇させるというエビデンスが無いので、推奨されない)

In infertile women with endometriosis, clinicians should not prescribe adjunctive hormonal treatment after surgery to improve spontaneous pregnancy rates.
(自然妊娠率を上昇させる目的での術後の追加ホルモン療法は行われるべきではない)


まあ、術後のホルモン療法は、自然妊娠率を上昇させる、という目的ならば、当然ダメですね。
だって、ホルモン療法が「自然妊娠率を上昇させる効果はない」わけですから。

術前のホルモン療法についても自然妊娠率を上昇させる、という目的ならば「not to prescribe」が推奨です。
すなわち、「やるな」と。

ESHREのガイドラインは、このように「妊娠率を上昇させるというエビデンスが無いから」という記載ですが、本邦の「子宮内膜症取扱い規約」には、もうちょっと突っ込んだ書き方がなされています。

「手術療法前の薬物療法は子宮内膜症病巣の縮小、血管新生の減少、炎症の抑制などにより手術を容易にする可能性があるが、逆に病巣の縮小により摘出すべき病巣を見逃す危険性がある
「腹腔鏡操作を容易にする効果が期待されるものの、術前の薬物療法は妊娠率向上には寄与しない結果が得られている。」


そんなわけで、術前でも、痛みがあったりしたら話は別ですが、症状に乏しい場合、原則薬物療法は推奨はされていないようです。
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Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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