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子宮内膜症勉強会(10)

今日は63ページ~の3.4のところです。
Key questionとして「子宮内膜症性不妊に対して、他に効果的な管理法があるか?」とあります。
で、Recommendationとして、

The GDG does not recommend the use of nutritional supplements, complementary or alternative medicine in the treatment of endometriosis-associated infertility, because the potential benefits and/or harms are unclear. However the GDG acknowledges that some women who seek complementary and alternative medicine may feel benefit from this.
(子宮内膜症性不妊に対し、利点欠点が明らかでないのでサプリメントの使用や代替療法を推奨しない。しかしながら、一部代替療法に効果を感じている女性が存在していることは認める)


とあります。
「complementary and alternative medicine」は、ここでは「代替療法」と訳しておきました。
つまりは、acupuncture(鍼灸)、 meditation(瞑想)、 massage(マッサージ) 、Chinese herbal medicine(漢方薬)、behavioural and psychological treatment(行動心理療法)などのことです。

ただし、上述のごとく、「完全否定」ではないんですね。
エビデンスが無いから推奨しない」という口調です。

こうも書かれています。

The following interventions can be considered for future study: antioxidant therapy, Chinese herbal medicine, acupuncture and manual physical therapy.

要するに、こうした「代替療法」の有効性の有無はもっと科学的に検証されねばならない、ということです。
肯定はしない。でも完全否定もされてはいない、という感じですね。

僕個人的な感想も、このスタンスでいいと思います。
「ご自身のご判断でご自由に」
でいいのでは?と思います。

但し、特に漢方/鍼灸/etc etc、民間療法系に携わる方々、それを商売としている方々に是非ともお願いしたいのは、

「内膜症は癌化する可能性がある」

という点を念頭に置いて商売をしていただきたいのです。
患者さんによっては、漢方を信じ/鍼灸を信じ、それだけに「賭けて」しまう方がいらっしゃいます。
「通常管理」をnegativeなものだと考え、婦人科でのfollow upからdropしてしまう方もいらっしゃいます。
そういった方々が「癌化して」「ようやく」婦人科に訪れる場合があります。

「○年前から内膜症と言われていました」「○○療法を信じて、それを行ってきました」

で、婦人科にいらっしゃったときには既に進行卵巣癌、というパターン。

「十分な情報提供の上の、個人の選択の上で成立した商売上の契約である。」
「成人の自己判断なので、自己責任である」
・・・・いや、確かに社会的にはそうなのかもしれませんが。
それじゃあ、なんか悲しいじゃないですか。
民間療法に誘うことを否定はしませんが、婦人科でのfollow upからdropしていないか?に少し気を配って欲しいなぁ、と思うことが時々あるのですが。如何でしょうか?
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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