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生薬論(1)

本日もお越しいただき、まことにありがとうございます。
今は、ここ「FC2」でブログを書いているわけですが、元々はHPの方の「妊活外来へようこそ」を作っていて、その付属で「yah○oジオログ」というシステムを使い、日記を書いていたんですね。
で、今日、ふと「yah○oジオログ」の方を見てみたら、なんかyah○oが「ジオログ」を中止するらしいんですね。
で、それに伴って、6月9日以降ジオログの内容が表示できなくなるらしいのです。

いや、このyah○oのやり方は、いつも一方的で非常にムカつくのですが(しかもプロバイダーがyah○oBBなので、一応料金を払っているのにも関わらずですよ!)、まあ、こんなところで吠えていても何も変わらないわけで、大人の対応として、黙って行動することにします。

で、以前「yah○oジオログ」に書いた内容で、要りそうなものをこっち(FC2)に移植しておきたいと思います。
で、「生薬論」というのを6回にわけて書いたのですが、それを移植しておこうかと。
以下、2013年5月29日(水)に書いた内容のコピペです。



2013年5月29日(水)
生薬論(1)

いや、この分野、本当にド素人なんですよ。
下手の横好きなだけであって、「趣味」レベルです。個人的な「趣味」。
・・・・では、煽てられて、調子に乗って(笑)ほんの少しだけ。

えっと、漢方薬にも配合されている「生薬」というのは、基本的には「植物毒」だと思います。「毒」。
例えば有名な「甘草」。マメ科のウラルカンゾウという植物から作られていますが、その有効成分(世間一般ではこの言葉が使われますが、「どくさま」流に言えば「植物毒成分」です)は、ご存じグリチルリチンですね。あの、甘草の甘さ(砂糖の30倍~50倍の甘さだそうです)の元です。

「グリチルリチン」は、僕ら生体のホルモン「ステロイド」の偽物です。正式には「類似構造物質」。
だから甘草は生薬的には「ステロイド」と考えると大体その効果(薬効)がイメージできます。

では、なんで、ウラルカンゾウという植物は「グリチルリチン」をわざわざ作るのか?
まさか「ヒト」に薬を提供するためではないですよね。
そう、自分のために合成しているわけです。植物として、自分の身を守るために。「捕食者を繁殖させないために」作っているわけです。
動物は自分を守るために逃げればいいわけですが、植物は逃げられません。なので「毒」を作って対抗するわけです。なので、「植物毒」なめたもんじゃありません。

「甘草」の副作用、有名ですよね。「偽性アルドステロン症」といいます。高血圧、低カリウム血症ですね。
なんで「偽性アルドステロン症」になるかというと、「グリチルリチン」が生体内で「ステロイド」のまねっこをするわけです。「コルチゾール」というステロイドのまねっこをします。
生体は「グリチルリチン」を「コルチゾール」と同じように分解しようとします。でも、偽物なので、上手に分解できません。
そうこうしているうちに、本業の「コルチゾール」の分解がおろそかになります。すると、「コルチゾール」がいつまでも分解されなくなって、ホメオスタシスが崩れるわけです。

「コルチゾール」が、腎臓(尿細管)で、本来尿に捨てるべき「水」と「ナトリウム」を吸収し、本来体に残すべき「カリウム」を捨ててしまいます。

「水」が体の中にバンバンたまるので「高血圧」の出来上がりです。

こんな感じで生体のホメオスタシスを崩します。つまりそもそも「植物毒」なわけです。

で、「漢方医」はこの毒性を逆手にとって、非常に上手に使って「薬」として使用しているわけです。ここが漢方医の漢方医たる意味合い、能力なわけです。

有能な漢方医はそもそも「甘草」を「水滞(水毒)」にはまず使わないはずです(あるいは、甘草に拮抗する成分を同時に使う)。(僕は漢方医ではないので、この辺のイメージがよくわからないのですが)「甘草」は「火を消す」というか「渇きを潤す」というか「怒っているところをなだめる」というか、多分そんなイメージだと思います。
もちろん、歴史的に「グリチルリチン」だの「偽性アルドステロン」だの、それこそ「ステロイド」すら知られていない時代から、賢い先人先生たちが、ちゃんと「甘草」の効果を見抜いて「こういう時に使うんだ」というさじ加減を見極めているわけです。

例えば、婦人科で「水滞」によく使われる「当帰芍薬散」には、「甘草」は入っていないはずです。

「甘草」の副作用の「偽性アルドステロン症」という言い方をしましたが、そういうわけで、優秀な漢方医は「偽性アルドステロン症」を起こしそうな人にそもそも「甘草」を出さないわけです。
「芍薬甘草湯」は「頓服」で出すわけです。
そういう「禁忌」を侵さない「学問体系」がきちんとあるわけです。

そういうわけで「生薬」は、基本、「植物毒の有効利用」だと思っています。一歩間違えば「毒」です。優秀な漢方専門家が上手に使うから「薬」なわけです。
「体に優しそう」
「体質改善のため」
という発想で漢方を使うのはそういうわけで違うと思っているわけです。


丁度1年前ですね。
そんなわけで、僕は漢方薬、学問体系というか、漢方学的な考え方が大好きなんですが、不妊治療のシーンで自分で処方することはほとんどないです。
少し前までは、ある個性的な使い方をしていたのですが(クロミフェンと同時に使っていた)、また別の手段で解決できるようになったので、現在、不妊治療のシーンでは、ほぼ処方していません。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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