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酸化ストレスと抗酸化物質(1)

管理人は「NR(栄養情報担当者)サプリメントアドバイザー」という資格も有しております。
基本的には「サプリメント」と呼ばれるものの類を推奨はしていないのですが、そんな渋い僕でも唯一認めているのは、男性不妊に対する「抗酸化物質」です。

この辺の話は以前にもしました。えっと、こちら。今回は、さらにこれを噛み砕いて「入門編」として、基礎の基礎から一緒に勉強していきましょう。

【活性酸素(ROS)と抗酸化物質(antioxidants)】
われわれ人類も含め、生物が用いるエネルギーはATPという化学物質なのですね。
僕らがご飯を食べると、身体の中では、その栄養素のエネルギーをATPという高エネルギー物質に変えてから使うんですね。
そんな訳でATPという物質は「生体のエネルギー通貨」の役割を果たしています。

で、我々の体では、食事から採った栄養素から、効率よく沢山のATPを作るために、「酸素」を使うんですね。
ATPを作る場所は、主に「ミトコンドリア」です。
細胞内の「ミトコンドリア」は、「酸素」を使って、ATPを一杯作る、という仕事を担っています。

所が、ミトコンドリアがこのATPを作るお仕事をしている過程で、「活性酸素(ROS)」というものができてしまいます。
大体、僕らが体内に取り込んだ酸素の0.1~2%位(管理人注:少し前までは2~3%程度と考えられていたそうですが、直近はそんなに多くは無いのでは?と考えられているそうです。)が「活性酸素(ROS)」になってしまうそうです。

この活性酸素(ROS)は、「何か」を壊します。
ターゲットは主にDNA、蛋白質、脂質など。
但し、この「壊す」という過程も上手に使っているシーンも多々あることがわかっています。
例えば、白血球が異物を「壊す」のにも活性酸素(ROS)が使われています。
でも、必要なものを「壊す」ようになると、やっぱり体に不都合が起きてしまう訳です。

但し、僕らの体も黙ってやられているばかりではない訳です。
DNAとか蛋白質とか脂質とか壊されては困るものの身代わりに「壊されてもいいもの」を差し出します

「あ!DNAは壊さないで!その代わりにこれなら壊してもらってもいいから。」

と、身代わりに差し出すもの、それが「抗酸化物質」と呼ばれるものです。
例えばビタミンE。
「身代わり」になって、活性酸素に壊されてくれます。偉いなぁ。

こんな感じです。すなわち、
  • 生物は進化の過程で、ATPを効率よく大量に手に入れるために「酸素」を使った。
  • でも、産業廃棄物として、約2%の活性酸素(ROS)ができてしまう。
  • 活性酸素(ROS)はそのままにしておくと、大事なDNA、蛋白質、脂質などを壊そうとする。
  • なので、活性酸素(ROS)を無毒化するためのメカニズムとして「身代わり」を差し出している。
  • その「身代わり」が「抗酸化物質(antioxidants)」。
といった感じになっている訳です。

続く
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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