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男性性機能障害に対する夫婦の心理を考察してみる(1)

タイミング療法を開始し、性交渉を持ってもらうわけです。
で、その結果を(主に奥様から)聞くわけですが、「完遂できない」カップルが結構いらっしゃいます。
僕なんかは、(現在の僕自身ではとても不可能なほどの)とんでもない回数(?)の性交渉を指示するので、なおさらなのかもしれません。

現在、産婦人科で診療に当たらせていただいている都合上、当然「奥様」からの感想を聞くわけですが、非常に「不満」がくすぶっております。
「うちの旦那は・・・・・」
というやつですわな。

お話を聞いていると、ご夫婦ながら、お互いの性機能をあまりよく理解できていない事に気付かされます。
今回は、決してご主人さん方の肩を持つわけでは無いのですが、そんなご夫婦の「心理」を考察してみたいと思います。

但し、この「性機能障害の心理」は非常に難しく、奥が深いです。
興味深いことに、男の僕がお話を伺っていても、女性より男性の事の方が圧倒的に掴みにくいです。
「男同士なのに、考えていることが全然わからん!」
ということが多々あります。
本当に十人十色。
(故に非常に面白い分野でもあるのですが。)
なので、文章でさらっと書けてしまうほど単純ではないこともご承知おきください。


さて、世の女性の多くはおそらく、
「男性は成人すると、性交渉/射精は普通にできる。」
「オナニーで射精するという『手技』は、当然マスターしている。」
「結婚生活が始まると、性交は完遂できるものだ。」
と思っていると思います。
実はこれが必ずしもそうでもないのです。

恐らく多くの人が一般的に想像するであろう、
「正常位で、ご主人さんが動いて、射精する」
という行為。これ、"出来る"ようになるまでにそれなりにトレーニングが要ると思います。
初回から出来てしまう人も多いでしょうが、「苦手」だったり、「できない」、あるいは「したことがない」「試みたことが無い」「トレーニングしたことが無い」という男性、決して少なくはないと思います。
そうなんですね。
一言で「性交渉」と言っても、「イメージ」する行為を、「できない」「したことがない」「試みたことが無い」「トレーニングしたことが無い」「苦手である」という人は沢山います。

で、事性交渉に関しては、本来は「enjoy」すべき行為なのに、
「男性が主導権を握らなければならない」
という、妙なプレッシャーがあります。
これが「success」すればいいのですが、当然、全員が全員、成功するわけではありません。
一度「失敗」に終わると、これが見事に悪循環に入っていきます。
「次もまた失敗に終わるのではなかろうか?」という予期不安
「次こそは成功させねばならない」という脅迫観念
「性交に失敗してしまう姿を、妻に見られたくない」という羞恥心

など。

こうして、本来「enjoy」すべき、positiveであるべき性交渉に、negativeなイメージが形成されてしまいます。
そうして、どんどん避けるようになっていきます。

つまり、男性にとって、事、性交渉に関しては、必ず、
「失敗は失敗の始まり」
になります。
恐らく、女性の方々には「何でそんなこと気にしてるんだろう?」というレベルの話なのかもしれませんが。

【続く】
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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