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子宮内膜を傷つけて、着床障害を克服する?(2)

【「傷つける」と着床率が高くなるとする論文】
で、子宮内膜を「傷つける」ことが着床にpositiveに働くのではなかろうか?と主張した最初の報告がBarashらの報告になるのだそうです。
(3)2003年、Barashら。この報告は、過去にIVF-ETを最低1回行ったけど妊娠しなかった卵巣予備能良好な134人を対象に検討がなされています。この134人中、45人に「子宮内膜を傷つけて」からIVFをやって、「傷つけた群 v.s. 何もしなかった群」で結果を比較しています。
ちなみに「傷つけ方」は、実際の体外受精周期の一つ前の周期のday8、12、21、26の4回(!)子宮内膜生検を行うというものだそうです。
で、その結果は、「傷つけた群 v.s. 何もしなかった群」で、
着床率:27.7% v.s. 14.2%
臨床的妊娠率:66.7% v.s. 30.3%
出生率(胚移植当たり):48.9% vs. 22.5%
ということで、「傷つけた群」が2倍いい、という結果だった、とのことです。

この報告を受けて、「傷付けるのは黄体期だけで良くね?」と考えたRazielらが、追試の結果を2007年に報告しています。
(4)2007年、Razielら。対象は、ICSIを4回以上行っても妊娠に至っていない人(平均で7回だそうです)で、「傷つける群」は、実際の体外受精周期の一つ前の周期のdays 21と26の2回だけ(?)子宮内膜生検を行ったそうです。
で、「傷つけた群(60人) v.s. 何もしなかった群(57人)」で結果を比較したところ、「傷つけた群 v.s. 何もしなかった群」で、
着床率:11% v.s. 4%
妊娠率:30% v.s. 12%
継続妊娠率:22% vs. 8%
という結果だったということです。

管理人注:
論旨とはあまり関係ないのですが、この(4)の論文では、子宮内膜生検を「endometrial scratching」という単語で表現しています。
「スクラッチ」って・・・・。なんか、おっかないですな。

続く
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Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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