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子宮内膜を傷つけて、着床障害を克服する?(3)

ということで、(3)のBarashら、(4)のRazielらは、子宮内膜を「傷つける」回数こそ違えど、実際の治療周期の一つ前の周期に「傷つけて」いたわけです、が、(5)は、まさに採卵周期そのもの、排卵誘発中に行動を起こしております

(5)2008年、Zhouら。この論文では、ロング法で排卵誘発している最中、超音波で子宮内膜の見え方がおかしかった(原文には「strongかinhomogeneous」と書いてあります。多分、いわゆる「綺麗な木の葉状」では無かったケースということなのでしょうかね?)患者121人を対象として、このうち60人を「傷つける群」に、残りの61人を「傷つけない(コントロール)群」に割り振っております。
「傷つける」群は、まさにその排卵誘発中のday5~22に、超音波上、その「おかしな見え方」が無くなるまで子宮内膜を「スクラッチ」したそうです。
その回数は1~4回、で、この「スクラッチ」は「gentle(愛護的)に」行われたそうです。
で、「傷つけた群(60人) v.s. 何もしなかった群(61人)」で結果を比較したところ、「傷つけた群 v.s. 何もしなかった群」で、
着床率:33.33% v.s. 17.78%
臨床的妊娠率:48.33% v.s. 27.86%
妊娠継続または出産率(ET当たり):41.67% vs. 22.96%
という結果だったということです。

以上、(3)~(5)の報告を見てみるとおわかりの通り、「傷つける」ことが良好な結果には結び付いているのはどれも共通しているようですが、治療のプロトコールとしては全く一貫性が無く、
  • どんな人を対象にやるべきなのか?
  • 「傷つける」のは前の周期なのか?それとも、その周期そのものなのか?
  • いつ、何回傷つければいいのか?
というのがバラバラな状態な訳です。
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Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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