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子宮内膜を傷つけて、着床障害を克服する?(6)

で、今までご紹介してきたのは全て「体外受精」の成績なのですが、じゃあ、「タイミング」、即ち、普通の性交渉による妊娠にはどうなの?効果は無いの?という疑問が湧くのは当然です。
で、そういう報告も既になされております。
2013年に報告されたこちら。です。
以下、論旨。
  • 1年以上の不妊期間を有する原因不明不妊患者を対象として検討。
  • 経過観察は6か月間で、性交渉による妊娠が成立するかどうかを観察。
  • この6か月の観察期間に入る直前の黄体期(day21-26)に、グループAは、子宮内膜生検を、グループB(コントロール)はゾンデ(管理人注:細い金属の棒)を子宮内に挿入しただけ、を行った。
  • グループAは54人、グループBは51人
  • で、観察期間中での累積妊娠率(胎嚢確認)は、グループAが14/54(25.9%)、グループBが5/51(9.8%)で、統計学的有意差をもって子宮内膜生検群で有意であった。
という論文です。

こんな感じで、この、「子宮内膜を傷つける」という方法の恩恵を受けられるのは、(当たり前ですが)必ずしも「体外受精」に限ったものではなく、原因不明不妊で、タイミング療法を始めよう、という場合にも有効性が示唆され始めているようです。


そんなわけで、「子宮内膜を傷つけることにより、着床率を上昇させよう」という試みの報告をまとめてきました。
現在進行中で色々なデーターが出てくる分野でしょうから、また面白い報告があっらたご紹介したいと思います。
では、この話、いったんお終い。
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Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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