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AIHを極める(11)~ダブル人工授精編(1)

「いっそのこと、1周期に2回人工授精やってみたらいいんでないの?」

確かに誰もが思いつく発想なわけで、こうした報告も数多く見られます。
今までの報告が積み重なり、万人が恩恵を受けられるわけでは無いことも、あるいは逆に、条件が満たされれば確かに恩恵が受けられる人がいる可能性も指摘されているようです。

今日からしばらく
「1回の周期で2回人工授精をすること」→英語の論文では「double IUIs」と表現されるようです
の知見に付いて考察してみたいと思います。

で、いきなり「結論」みたいな論文からまずご紹介してみたいと思います。です。
以下論旨。
  • 人工授精を受けるカップルに対し、その適応が軽度~中等度の男性因子である場合をM、原因不明不妊である場合をIとする。
  • 何れも、クロミフェン+hMGによる排卵誘発を施行。
  • 何れの群においても、AIHを1回のみ行う群と1回の周期に2回人工授精を行う群に分けた。
  • 人工授精を1回行う群は、hCG注射34時間後に人工授精を施行。
  • 人工授精を2回行う群では、hCG注射18-24時間後に1回目の人工授精を、36-48時間後に2回目の人工授精を施行した。
  • 以上より、M1群=男性因子でAIH1回、M2群=男性因子でAIH2回、I1群=原因不明不妊でAIH1回、I2群=原因不明不妊でAIH2回と表記。
  • 各群の人数は、M1=386人、M2=381人、I1=247人、I2=241人。
  • 各群の妊娠率は、M1=11.34%(44/386)、M2=24.93%(95/381)、I1=10.53%(26/247)、I2=11.93%(29/241)。
  • M1群とM2群は有意差ありI1群とI2群は有意差なし
  • 以上より、double IUIsは、原因不明不妊では無効だが、男性因子であれば有効なのかもしれない。

という論文です。
不妊原因により、恩恵が受けられるかもしれないし、受けられないかも知れない、というわけですね。

続く
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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