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【夏期講習】不育症(3)

で、今日は7ページから。「リスク因子」のページです。
ここにも記載されていますが、不育症に関しては「原因」という用語を用いず、「リスク因子」という用語を用いましょう、ということです。
個別項目はこの後詳しく読んでいきますので、今日の所は
「調べると、何%位でリスク因子がつかまるんだろう?」
という感覚がつかめるところまで行きましょう。

3.反復・習慣流産(いわゆる「不育症」)のリスク因子

①夫婦染色体異常
②子宮形態異常
③内分泌異常
④凝固異常

が8ページまで説明してありますが、個別詳細は後ほど。
で、9ページに、各々のリスク因子の頻度が円グラフとなって図示されていますね。



子宮形態異常 7.8%、甲状腺異常 6.8%、夫婦いずれかの染色体異常 4.6%、抗リン脂質抗体陽性 10.2%、第Ⅻ因子欠乏症 7.2%、プロテインS欠乏症 7.4%、プロテインC欠乏症 0.2%とあり、残りの65.3%はリスク因子不明の流産であった、と書かれています。
(抗PE抗体をリスク因子とするかどうか?については、現在専門家でも意見が分かれているので、ここでは「リスク因子不明」に分類する、とも書かれています。)

で、9ページの真ん中あたりに重要な一言が書かれています。

「リスク因子不明(65.3%)の大半は偶発的流産と考えられます。」

確率的に計算すると、現在のリスク因子スクリーニングで異常の出てこなかった大半は偶発的流産と考える、ということですね。
つまり、もちろん現況、全てが解決されたという状況ではないでしょうし、その陽性だったリスク因子の全てが「原因である」というわけでは無いでしょうが、現在のスクリーニングで結構いい線イケている、というわけです。

これが後々出てくる、17ページの2段落目の言葉に繋がってきます。

~(前略)~つまり、流産回数が2 回、3 回、4 回の場合、計算上、64%、51%、41% が偶発的に胎児染色体異常をくり返したことになります。これは、偶発的に流産をくり返している症例が多いことを示しています。リスク因子についての検査の結果、特段のリスク因子が無い方は、治療を行わなくても、次回の妊娠が継続する可能性は高いと考えることができます。安易に根拠のはっきりしない治療を受けるのではなく、しっかりと説明や相談対応を受け、次回の妊娠に対する不安を取り除くことが重要です。

で、このマニュアルの検査項目を過不足なくしっかり行うことが重要、という流れになっていきます。

続く
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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