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子宮腺筋症合併不妊(4)

そんなわけで、「子宮腺筋症が着床障害の原因となるのか?ならないのか?」については、非常に微妙なところですが、今のところ、一応「原因となりそうな感がある」という風向きと考えてよさそうな感じだ、というわけです。

では、腺筋症の方が体外受精をする際、前もって何らかの対処(手術/ホルモン療法)をした方がいいのか?それともなんら処置はせずそのまま突っ込んでいっていいのか?という疑問が湧くわけです。
これがまた非常に混沌としております。
先に御紹介させていただきましたでも意見が真っ二つに割れていましたね。
要するによくわかっていない訳です。

そんな状況なのですが、もしかしたら・・・・というのをちょっと考察してみたいと思います(とても「エビデンス」と呼べるレベルのものではありませんが)。

えっと、前回まで論じてきました如く「子宮腺筋症の存在は体外受精の成績を落とすのか?」という研究には、「落とす」とする報告と「落とさない」とする報告、両論あるのでした。

で、「落とす」とする論文「落とさない」とする論文をよくよく読んでみると、この3つの報告は、実はいずれも排卵誘発方法が違います。
「落とす」とする(1)はロング法(2)はアンタゴニスト法なのですが、「落とさない」とする(3)は、実はウルトラロング法を用いています。
で、(1)~(3)の結果を大胆に読み替えると、
「腺筋症合併不妊では、ロング法×、アンタゴニスト法×、ウルトラロング法○」
と解釈できなくもないわけです。

ここで「ピン」来た方は鋭いです。
そうですね。内膜症の方が体外受精を行う前に3-6か月の偽閉経療法を行うと、positiveに働くのでしたね。
えっと、どこかで紹介した記憶があるのですが・・・・・・。
あ、あったあった。です。

ということで、もしかしたら、もしかしたらですよ、・・・・・そういうことなのかもしれないわけです。
この点は、先日紹介した、2014年のHum Reprodのメタアナリシスの論文でも考察されていて、以下のごとく記述があります。

If this is true, suppression of adenomyosis by long-term down-regulation with GnRH agonist might improve IVF/ICSI outcome.

とてもとてもエビデンスというところまでは行っていないと思いますが、この辺が解決の糸口なのかも知れません。
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Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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