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流産後の最適な避妊期間はどのぐらいなのか?(1)

流産後の最適な避妊期間については、2005年に何とWHOが推奨を出しています!
その文章がこちら。です。
リンク先のPDFの9ページ目(このPDF上は右上に「3」という数字がふられているページです)の左側の段落に「Recommendation for spacing after an abortion(流産後の避妊期間の推奨)」という段落があります。
そこには、こんな風に書かれています。

After a miscarriage or induced abortion, the recommended minimum interval to next pregnancy is at least six months in order to reduce risks of adverse maternal and perinatal outcomes.

要するに、流産後次の妊娠までは、最低6カ月間あけなさい(!)と推奨しているわけです。
半年っすよ!半年!

「・・・・マジかよ」
と思うでしょ?
そうなんですね。実はこの推奨を出したWHOですら、自ら以下のような書き方をしています
その下の「Caveat(警告)」というところに、このように推奨した理由が書いてあります。
要約するとこんな感じ。
  • この推奨は、ラテンアメリカで行われた1つの報告にのみ基づいている。他に同様の報告がないからだ。
  • この報告は3つの流産の形式(安全な流産/安全ではない流産/自然流産)を全てひとまとめにして扱っていて、各々が何%を占めるのかが記載されていない。(管理人注:原文は”safe abortion”と”unsafe abortion”と書かれています。多分、お国柄、中絶に規制があって、「闇」というか「違法」というか、みたいなのがあるんでしょうかね?恐らくそういうニュアンスだと思います。)

で、この推奨の元とされた、この当時唯一の論文がこちら。です。
ウルグアイの報告のようで、自然流産+中絶(合法であれ違法であれ)後、妊娠するまでの期間と周産期予後の関係を調べています。
これによると、流産~妊娠まで18-23カ月の期間があった群をコントロールとした時、0-2カ月の群と3-5カ月の群は低出生体重の率と早産率が高かったとしています。

よって、WHOはこれを根拠に2005年に「6カ月の避妊期間」という推奨を出したのだ、というわけです。

で、当然この推奨に納得の行かない連中がいて、この推奨に噛みつくわけです。
次回はそんな流れを紹介したいと思います。

【続く】

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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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