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流産後の最適な避妊期間はどのぐらいなのか?(4)

ということで、流産~次の妊娠まで避妊期間を置くべきなのか?置くならどの程度なのか?についてまとめると、
  • 2005年のWHOの推奨は半年避妊
  • 但し、この推奨の根拠はやや弱い。否定する研究がでてきている。
  • 「3カ月」の推奨は“traditional recommendation”(伝統的推奨)と表現されている。
  • 3カ月置かなかった場合、本当に予後が悪くなるのか?というとそうではないらしく、逆にその方が予後が良いっぽい。
というわけです。

僕流に言わせてもらえば、そもそも画一的に「○カ月」なんて定義しようという考え方自体が疑問で、折角の面白い臨床をつまらなくしてしまう元なんだと思っているわけです。
そんなの目の前の患者さん個人個人で違って当然なのです。
一言に「流産」と言っても
  • 6週の流産なのか10週の流産なのか?
  • 感染していたのかしていないのか?
  • その後の遺残物の排出状況はどうなのか?
  • 卵胞発育/内膜の所見はどうなのか?
  • 患者様ご夫婦の精神状態は次の妊娠に前向きなのかもう少し時間が要りそうなのか?
  • その数か月のlossがそのご夫婦にとって許容範囲なのか?たとえ1カ月でもlossが致命的なのか?
  • etc etc
そうした患者様ご夫婦のバックグラウンドをトータルに見極めて、いつから妊娠を目指していいのか(目指すのがベストなのか?)を個別に逐一総合判断していってこそ、医者の存在意義なのではないか?
いや、そうであってほしい。
こういうところに僕の存在価値があって欲しい。

流産後1週間、まだ精神的に立ち直れていない方もいらっしゃれば、もうほぼ通常通りに戻ってらっしゃる方もいらっしゃいます。
(ちなみに僕の経験上、傾向として、妊娠継続できた週数と、精神的に悲嘆のプロセスでいう「受容」に至る時間は比例している感があると思います。)
日ごろから1対1でお話させていただいていれば、何気ない会話で、ちょっとした表情で、もう少し時間を置いた方がいいのか、もう次に向かっていいのか、何となくつかめるわけです。
そういうことだと思っているわけです。(個人的に)
だからこそ医療は面白いわけです。

そんなわけで、全身状態(生殖器の状態のみならず、精神状態も)を見極め、OKそうなら避妊期間なしでgoすることも多いわけです。
そんな感じです。
但し以上が万人に当てはまるかは保証の範囲外ですので、あしからず。
自己責任でお願いします。

では、この話、一旦お終い。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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