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「生殖医療の必修知識」メモ(9)

【バックグラウンド】
日本生殖医学会編「生殖医療の必修知識」が2014年10月に刊行されたので、これを読んでいます。
これを勉強した内容の、管理人の個人的なノート。〆(・ω・ )メモメモ。

ET(306-)

ET時のmedium量
10μl以下だと妊娠率↓(Fertil Steril 2001; 630-)
60μl以上だとectopy↑(Hum Reprod 1995; 199-)

<assisted hatching>
ASRMのcommittee opinion(Fertil Steril 2007; 1339-)では全例の推奨ではない。
・3回目以降
・poor embryo quality
・38歳以上
で効果があるかも??としている。
【point!!】凍結融解胚移植での施行の優劣については言及されていない!

黄体補充(p311-)

Fresh周期の黄体賦活法として、GnRH analog(ブセレリン)の300μg/day連日の報告がある。
→vaginal micronized P(600mg/day)と同等!
(Hum Reprod 2006; 1894-)

<エストロゲンの補充は?>
・ほとんど否定されている
・一部Long法で有効であったとの報告もある

胚凍結(p317-)

一般的に用いられている「胚凍結法」という単語は科学的には正確ではない。
緩慢凍結は 凍結(freeze)- 解凍(thawing)
ガラス化法は氷晶形成がないので、冷却(vitrifying)- 融解(warming)
と表現するのが正しく、正確には「胚低温保存法」になる。

OHSS(p358-)

早期発症型・・・hCG triggerにより発症するもの
晩期発症型・・・妊娠絨毛により出現するもの

<OHSS予防法>
Coasting法
E2高値等でOHSSの発症が予想される場合、hMG追加投与無しでE2が3000程度まで低下するのを待ってからhCG triggerをかける方法。
hCG投与延長は3日間までなら妊娠率の有意な低下は起こらないとされる。

<血栓予防>
LDA、弾性ストッキング、間欠的空気圧迫法、ヘパリン

多胎予防(p366-)

<hMG療法>
Pure FSH(特にPCO)
隔日投与
Slow cook

<SET+FET v.s. DET>
Thurin et al., N Engl J Med 2004; 2392-
スカンジナビアのグループのSET+FET v.s. DET

SETのみ 分娩率:27.6%
DET 分娩率:42.9% 多胎率:33.1%
SETのみ 分娩率:38.8% 多胎率:0.8%
DET⇒eSET+FETの流れを決定づけた論文

「多胎妊娠のリスクが高いことが明らかである以上、漫然と多数の胚を移植して、その結果多胎となった場合、医療水準に達していない治療を行ったという過失を問われる可能性がある。」


ということで、ざっと読んで来ました。
確かに内容的には、今までの「慣習」的行為を否定的に記載してあったり、かなり「エビデンス重視」となっていました。
で、結構、強い口調の記載もあり、結構ドキッとさせられる文章もちらほら。
この最後の

「漫然と多数の胚を移植して、その結果多胎となった場合、医療水準に達していない治療を行ったという過失を問われる可能性がある。」

なんて言葉が紹介されているのですが、ガクブルもんです。
いや、わかっているんです。twinはいかん、ということはもちろん身にしみてわかっているんです。
この折り合いの付けどころが非常に難しいわけで・・・・・orz。
ねぇ。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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