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ARTの成績(2)

意外にもこのシリーズが好評(??)のようで、また僕も、直近論文を読む時間がなかなか作れずで。
(データー紹介するだけなので、楽でいいので(笑))
第二弾!
じゃあ、また物議を醸してみましょう!

今日ご紹介するデーターは、先日のデーターの一年前、2011年のものですね。
つまり、2011年の日本全国のデーターですね。
です。
このPDFの16ページ目かな。
こんな円グラフが出てきます。

で、左側がどんな排卵誘発で皆さんが採卵に臨んだか?ですね。
自然、CC、CC+FSHというのが、いわゆる低刺激ということになりますかね?
GnRHアンタゴニストは、基本高刺激でしょうが、一部低刺激の「排卵止め」にアンタゴが使われているかもしれませんね。
で、GnRHアゴニストは、ロングかショートかでしょうかね。
ま、高刺激でしょうね。

区分が難しいのですが、まあ、ざっと、低刺激と高刺激は、半々と考えていいのでしょう。多分。



で、右の円グラフは実際妊娠した方は、どの誘発法を用いていたか?ですね。
そうですね。
「日本全国の全ART妊娠の実に3/4は、GnRHアンタゴニスト+GnRHアゴニスト周期、つまりおそらく高刺激法から生まれている」
わけです。
逆に言うと、採卵を受ける方の約半数は「自然、CC、CC+FSH」(=低刺激と考えていいでしょう)なのですが、結果妊娠した人という視点で見ると、約1/4を占めるのみなわけです。

但し、これが即高刺激が優れている、という結論に達しないのは言うまでもありませんね。
母集団にバイアスがかかっている可能性は容易に想像できるわけです。
つまり、低刺激群は年齢が高い、高刺激群は若い可能性があるわけです。

ま、そんなわけで、このデーターでどちらがいいかの優劣はつけがたいのですが、
(一部の方が毛嫌いしている)高刺激も意外に捨てたもんじゃないでしょ?
ということは言えるんじゃないですかね?

そんなわけで、また投げっぱなしジャーマンにしておきます!!
色々色々考えてみてください!!
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コメント

[C128]

先生、ありがとうございました。
どの資料かは忘れたのですが、
「トライする限りチャンスはある、という。それは正しい、
しかし、統計学的にはそうではない。…」
という記述を見つけいろいろと考えておりました。
たしか海外のサイトだったと思いますが、シビアな意見が目立った記憶があります。
現場で最前線に立たれている先生でも判断は難しいものなのですね。

[C127] Re: タイトルなし

これまた難しい・・・・(汗)。
では、ちょっと真面目に。

僕もやはりstopをかけることがあります。
今まで僕がstopを提案した方を思い返すと、子宮腺筋症か子宮内膜症で、もうどうにもコントロールが付かなくなってstopをかけたシーンが多いです。
毎月生理になって、痛みで転げまわって歯を食いしばって、でも、不妊治療を、という方。
ほぼ、ご主人さんは「よく頑張ってくれた」となっている。本人は、最後の力を振り絞っている状況。
もう見てられない。
この時、最後の最後の1tryを僕にやらせてほしい、とお願いして、ある方法で最後のARTを一回だけやらせてもらってます。
で、結果が出なかったとき、よく頑張った、と大泣きしてもらって、ディナゲスト、というパターンが多いですかね。
でも、そんな方々も、多くは半年ぐらいするとすっかり気分転換して、別のすべきこと見つけて動き出していることが多いですよ。
結構ハツラツとしてる、というか、吹っ切れて爽やかな感じ。
痛みで転げまわってた時とは別人のように健康的な美人さんに見えますよ。
で、痛みのコントロールが付いてくるので、QOLが改善しているので、逆に、もう不妊治療はコリゴリみたいになっちゃうパターンが多いですかね。
取りあえずそんな感じでしょうか。
他、どんなパターンがあるかな?
また思い出したら書いてみますね。
  • 2015-01-22 22:30
  • どくさま改め「いわもと」
  • URL
  • 編集

[C126]

はじめまして、いつも拝見しております。
突然ですが質問をさせていただいてもよろしいでしょうか。
不妊治療をするにあたっていつも考えるのが治療の「やめどき」です。
理想は納得いくまで治療を行い、気持ちの整理がついてから、
になるのでしょうが、統計的、合理的にはそうではないと考えます。
イギリスのデーターは載せていただいてますが、いわもと先生のお考えを、
すぐでなくても、いつかそのうち話題にしていただけたらと思います。

[C125] Re: タイトルなし

典型的な高刺激では無いですが、典型的な低刺激もないですね。
あ、そうそう。今度時間があるときに、クロミフェンのデーターをアップしますね。
  • 2015-01-22 20:58
  • どくさま改め「いわもと」
  • URL
  • 編集

[C124]

先生なんどもすみません。
私はCC+FSH、最後にアンタゴでコントロールし10個以上採卵でき、胚盤胞も半数できました。30代後半でAMHは年齢より低めです。この場合も低刺激に入りますか?ちなみにクロミッドだけでは陰性や分割停止排卵済みを経験しました。

[C123] Re: タイトルなし

その通りです。
僕も何度か書いたのですが、皆さんのゴール(final end point)は「身体に優しい」治療を受けることでも、「自然に近い」治療を受けることでもないわけです。
「妊娠すること」、もっと言うと「出産すること」なわけです。

「身体に優しい」「自然に近い」というセールストークは甘いイメージがあり、飛びつきたくなると思うのですが、ゴールがすり替わっていないか?という点には十分注意しなければなりませんね。
高刺激で妊娠した>>>>>>低刺激で妊娠しない
なわけですから。
  • 2015-01-21 16:59
  • どくさま
  • URL
  • 編集

[C122]

なぜか分かりませんが、自然周期が身体に優しいイメージです。確かに1回で結果が出る人は最適かもしれませんが、何度も採卵を繰り返す場合は..。個人の卵巣状態に合わせて最適な採卵方法を提示してくれるクリニック選びが必要ですね。

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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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