Entries

お前、「黄体機能不全」っていいたいだけちゃうんか?と。~2015年版(1)

「黄体機能不全」という病態は間違いなく存在するわけですが、その「黄体機能不全」という病態を、基礎体温やら黄体期に1回プロゲステロンを採血して10以下だったからと言って、月経周期が順調なのにも関わらず(不順なら話は別ですよ)介入するのは絶対におかしいと訴え続けている「いわもと」です。
ちなみに、過去の訴えはこちら。で、Fertility and Sterility(アメリカ生殖医学会誌)を眺めていると、今年も「黄体機能不全」のページがアップデートされておりましたので、確認しておきたいと思います。(ちなみに僕がHPで紹介してある2012年版のものは、表題がCurrent clinical relevance(=「適切」)でした。今回の2015年版はirrelevance(=「不適切」)と、対義語が使われており、この辺が意味深です(僕も消化不良なのですが、多分多少語気が強気なのだと感じました))。

【ARE THERE DIAGNOSTIC CRITERIA FOR INADEQUATE LUTEAL FUNCTION?(黄体機能不全の診断基準は存在するのか?)】
  • 黄体期の標準的な長さは12-14日間である。
  • 妊娠が成立しない周期では、排卵後6-8日目でプロゲステロン値が最高になる。
  • プロゲステロンはパルス状に分泌される。
  • 子宮内膜は、卵胞期のエストロゲンと黄体期のエストロゲン+プロゲステロンに反応している。
  • いったん着床が起これば、プロゲステロンの分泌はhCGの上昇により黄体から分泌される。
  • hCGが上昇しなければ、結果的に黄体は機能不全となり、プロゲステロン濃度が低下していく。
黄体機能不全を診断するために用いられる手段としては、体への負担が少ない順に基礎体温、尿中LH検出キット、血中プロゲステロン濃度、子宮内膜日付診がある。
不正確だし、患者にとって決して簡単な方法ではないので、基礎体温の測定は歴史的な意義があるのみであり、付けさせるべきではない。
尿中LHサージを検出し、黄体期の長さを見ることは、排卵と、黄体期の長さが十分か?を具体化する。
LHサージから月経までの期間が11-13日になるのが標準的と考えられ、8日未満だと黄体期が短いと考えられるようだが、これは、健康な若い女性でも見られる現象である。


ということで、とりあえず今日はここまで。
僕は現在、「stop!基礎体温」運動(リンク先のQ3)を行っているのですが(笑)、いまだに基礎体温に翻弄させられている方々を多く見かけます。
いや、「基礎体温を測ること」を「妊娠に向けて何かを行っている」と有効に感じておられる方もいるので、一応、お配りする基礎体温表は準備してありますよ。ご入用の方がいらっしゃったら、お声かけ下さい。無料です(笑)。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

カウンター