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お前、「黄体機能不全」っていいたいだけちゃうんか?と。~2015年版(3)

Endometrial biopsy

  • 黄体機能不全の診断の「ゴールデンスタンダード」は子宮内膜熟化の異常であろうと考えられてきた。
  • すなわち、卵巣からの(黄体)ホルモン分泌不全で子宮内膜の熟化が遅れるか、子宮内膜の反応性により熟化が遅れ、着床障害になるのであろうと考えられてきた。
  • この診断には子宮内膜日付診が用いられてきた。
  • しかしながら、子宮内膜日付診はどうやら正常に着床する妊孕性のある女性と不妊女性を区別できる手段とはならないようだ。

ということです。
で、「サマリー」を確認しておきます。

SUMMARY
  • No diagnostic test for luteal phase insufficiency has been proven to be reliable in a clinical steeing. The roles of BBT urinary LH detection kit, luteal progesterone levels, endometrial biopsy, and other diagnostic studies have not been established, and perfprmance of these tests cannot be recommended.
  • 実臨床上、黄体機能不全を診断するテストは現時点では存在しない。基礎体温、尿中LH検出キット、黄体期のプロゲステロン濃度、子宮内膜組織診やほかの手段で確立されたものはなく、これらの検査をすることを推奨することはできない

cannot be recommended」ね!「cannot be recommended」!

で、この見解は「アメリカだから」ではないですよ。
日本生殖医学会2014年刊行の「生殖医療の必修知識」にもきちんと記載されています。
えっと175ページ。

・・・・(前略)・・・、しかし、近年では、基礎体温、血中プロゲステロン値、子宮内膜日付診の異常を検出することの臨床的意義は認められないため、不妊患者のスクリーニング検査としての有用性が疑問視されている。基礎体温は血中プロゲステロンレベルを反映するものであるが、精度に欠点があることは否めないであろう。通常の黄体期中期の採血による血中プロゲステロン濃度測定に関しても、黄体機能を正確に評価するものではないことが指摘されている。
・・・・(中略)・・・。また、妊娠が成立する最低のプロゲステロン濃度がどの程度なのかも不明であり、必ずしも10ng/ml以上でなくとも妊娠が成立することは知られている。
子宮内膜日付診の異常と黄体機能不全との関係には否定的な報告や、不妊でない婦人と不妊婦人で子宮内膜日付診に組織学的相違を認めなかったという報告がみられ、子宮内膜日付診を不妊症のスクリーニング、特に黄体機能不全のスクリーニング検査として用いることに否定的な意見が多い。


ということで、そもそも「黄体機能検査」というのが成立していないわけです。
黄体期中期にホルモン採血するといくらかかるんですかね?
その分おいしいものでも食べて、楽しく遊んだ方がよっぽど妊娠に結びつく気がするのは僕だけでしょうか?
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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