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汝、そのAMH測るなかれ(7)

『卵巣予備能』を評価する指標はAMHの他にもいくつかあります。
その中でも有効性の高いのは「胞状卵胞数(Antral Follicle Count;AFC)」ですね。
AFCにも問題点はあるのですが、僕自身はART修業時代、毎日毎日AFCをやらされ(?行わせていただき、かな?)、AFCで誘発法やhMG投与量の決定などをするように指導されてきましたし、事実、それが最も有効だと現在も思っています。
AMHと違いAFCを臨床上有効利用するには多少の「慣れ」とイメージするための「経験」が必要ですが、慣れてしまうとAFC無しでは不妊症診療は成り立たないと言っても過言ではないと思います。
にこの点のデーターがあります。
この論文では、良性婦人科疾患で卵巣摘出を行うことになった42人の女性で、術前のAMHなりAFCと、実際の卵巣内の原始卵胞数との相関関係を比較しています。
実際の原始卵胞数と、年齢、AMH、AFCは有意な相関関係を示し(ちなみにFSHは有意ではないそうです)、相関係数はAMHが0.72、AFCが0.78。
これらを年齢で補正すると、AMHで0.48、AFCで0.53となる、と結論されています。

つまり、AFCの方がAMHよりも的確に原始卵胞数を反映する、というわけです。


「AMHが低いと言われ、体外しかないといわれた」
とパニックになり、半泣きでいらっしゃってくださる方が時折おられます。
で、超音波を拝見させていただくと、卵巣内にびっくりするほどのAFCが有ったりすることをしばしば経験します。

そんな経験をするたびに、AMHのみで卵巣予備能を判断してしまうことがいかに危険か、ということを思い知らされるわけです。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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