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卵管内人工授精は妊娠率を上げるのか?

英語の論文をチェックしていると、なかなかユニークな治療法が紹介されていることがある。
その中でも時々目に付くのが、「Fallopian Tube Sperm Perfusion」というもので、日本語に訳すと「卵管内人工授精」となるらしい。
しかしながら僕の固い頭で考えるに、どう解釈しても何かしら利点があるように思えず、いかにも胡散臭いのですが、ちゃんとコクラン(2009年)にも紹介されている代物である(IUI(←AIHのこと)に比べ妊娠率は変わらないと書かれている)。

コクランにも「エビデンスない」と書かれているし、もういいんでないかい?と思うのですが、これまた、今年のHuman Reproductionにまた載ってるんですよ。なぜこんなに取り上げられるのでしょうか?よくわかりません。
で、読んでみました。

です。
  • 通常の人工授精と卵管内人工授精各々198周期で比較。
  • 通常の人工授精は最終的に0.5mlの培養液に溶いて、卵管内人工授精は4mlの培養液に溶いて施行。
  • 出産率は通常の人工授精で27人(12.9%)、卵管内人工授精で21人(10.1%)で有意差なし。
とのことです。
で、この論文の結論が手厳しい。
  • FSP should be discouraged as it does not increase live birth rates compared with IUI, while it significantly increases pain during the procedure. There is no indication for the use of FSP in fertility clinics and fertility guidelines and protocols should be updated to reflect this.

意訳すると要するに、
「痛いばっかりで妊娠率は一向に上がらない、ろくでもないもんだ。まさかやってる不妊クリニックや、推奨しているガイドラインはねーだろうな?もしあったらもう止めとけよ。」
といったニュアンスですな。(注:僕が言っているわけではないですよ)

そんなわけで、少なくともこの論文の中では、かなり痛烈に否定されている手技のようです。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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