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インフルエンザワクチンについて(3)

で、チメロサールに関しては、厚生労働省が2009年の「新型インフルエンザ」の時に安全性に関するコメントを出しています。で、ご覧のように、このように記載されています。

  • チメロサールはエチル水銀に由来する防腐剤であり、複数回接種用のバイアル等の開封後の細菌汚染防止のために古くから用いられてきた物質である。
  • 1990 年代に、自閉症等の発達障害との因果関係が指摘されたが、最近の疫学研究では、発達障害との関連性は示されていない。また、薬物動態学的にもエチル水銀の代謝・排泄は早いこと等からも、接種によるベネフィットがチメロサールのリスクを上回るとの評価が主流であり、日本及び欧米の規制当局もその考え方を支持している。
  • ただし、ワクチン全般において予防的な対応が大切であるという視点にたち、各国ともワクチンからのチメロサール除去・減量の努力を行っている。

ということで、チメロサール添付は今のところ問題ないものと考えているよ、でも無いに越したことはないよね、という論調です。
で、その後に妊婦さんに対しては、アメリカの考え方が紹介されていますね。
で、各製薬メーカーの名前と保存剤についての記載がされていて、最後に、「今後の対応方針(案)」として、見解が記されています。

  • チメロサールの使用と自閉症等の発達障害との関連は示されておらず、小児については、季節性インフルエンザワクチンの予防接種において、チメロサール等の保存剤が使用されていること、今回の国内製造ワクチンの保存剤の種類・濃度は従来の季節性インフルエンザワクチンと同じであることを踏まえ、上記のような対応は行わないが、情報提供は行うこととする。
  • しかしながら、妊婦については、保存剤を使用しない製剤(北里研究所の0.5mL シリンジ製剤)を選択できるよう、供給体制を整備するとともに情報提供を行う。
  • 国民に対し、チメロサール及び2-フェノキシエタノールについての情報提供を行う。


といった見解のようです。(2009年の新型インフルエンザの時の話です。)

以上より総合すると、

  • 妊婦でもチメロサール含有ワクチンを妊婦に投与しても差し支えない。
  • ただし、チメロサールに関し、きちんと情報提供を行った上で、それでもチメロサール非含有ワクチンの接種を希望する患者さんには、その希望通りに接種できるように準備をしましょう。

というわけです。

そんなわけで、過剰に反応する必要は無いようですが、チメロサール非含有ワクチンを接種したいというご希望の方への準備も必要、というわけです。
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Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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