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Assisted Hatchingに対する考察(3)

では続き。

次の段落はAssisted Hatchingの方法の議論なので一個飛ばします。

そんなわけで、患者全体でAssisted Hatchingをやっても出生率が上昇する、というエビデンスは全くないわけです。
このように旗色が悪くなってくると、「ある特定の患者群に限定してやってみた」というのはこの世界にはよくみられるわけです。
「サブグループ解析」と呼ばれます。


Assisted Hatching in Specific Patient Populations
  • ある特定の条件を満たす患者に限定するとAssisted Hatchingが有効かもしれないとする報告がある。
  • コクランのサブグループ解析では、過去に体外・顕微で妊娠成立しなかった患者群では臨床的妊娠率(clinical pregnancy rate)は有意に上昇したが、出生率(live-birth rate)は有意差は認められなかった。
  • poor prognosis例でも臨床的妊娠率(clinical pregnancy rate)は有意に上昇したが、出生率(live-birth rate)は有意差は認められなかった。
  • 新鮮周期と凍結周期でのAssisted Hatchingの効果は、新鮮周期でのみ臨床的妊娠率(clinical pregnancy rate)の上昇が認められたが、凍結胚移植周期では有意差は認められなかった。
  • 過去に体外・顕微で妊娠成立しなかった患者群、poor prognosis群で臨床的妊娠率(clinical pregnancy rate)を上昇させるという仮説は支持されそうだが、出生率(live-birth rate)を上昇させるというエビデンスは不十分である。

はい、というわけでサブグループ解析しても、臨床的妊娠率(clinical pregnancy rate)は上昇しそうだけど、出生率(live-birth rate)を上昇させるというエビデンスは今日現在全く得られていないということです
で、さらに、凍結に関しては見事に否定してくださっています。
原文載せると、
Assisted Hatching(AH) was found to be associated with improved clinical pregnancy rate(CPR) only with fresh and not frozen embryo transfer cycles.

「凍結すると透明帯が固くなるからAssisted Hatchingすべき」
・・・だと?
オイ!
危うく騙されるとこだったじゃねーか!
プンプン!

【続く】
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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