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Assisted Hatchingに対する考察(6)

では、Assisted Hatchingの続き。
今までの流れはこちら。で、要点をまとめると、
  • Assisted Hatchingは、臨床的妊娠率は上昇させるようだが、現在の所、出生率を上昇させるというエビデンスは無い
  • (一卵性かどうかは別として)多胎妊娠率を上昇させてしまうようだ。
というわけです。
「本当に利益あんのかよ?」
というわけで、アメリカ生殖医学会の「RECOMMENDATION」(2014年)は

Assisted Hatching should not be recommended routinely for all patients undergoing IVF.

になっているわけです。

臨床的妊娠率が上昇したところで、出生率が上昇するというエビデンスが得られない限りはしょうもないわけです。
だって、皆さん「臨床的妊娠(clinical pregnancy)」がしたいわけではないですよね?
当たり前ですが、「出産(live birth)」がしたいわけですよね。
もっと突っ込んだ論文なんか見てみると、「take-home baby rate」なんて書いてあるのもあります。
そうなんですね。
不妊治療のゴールは、「implantation」でも「clinical pregnancy」でもないわけです。
「live birth」だし、「take-home baby」なわけですよね。
「implantation」やら「clinical pregnancy」を上げてくれても、「live birth」や「take-home baby」を上げてくれなければ意味ないわけです。

で、そんなわけで今の所、Assisted Hatchingが「clinical pregnancy」を上げてくれても、「live birth」を上げてくれる、というエビデンスは得られていないわけですね。
利益がある、というエビデンスが得られていないわけです。

では、Assisted Hatchingに「害」はないのでしょうか?
つまり、
  • 「透明帯」に孔をあけてしまう、という行為自体に「胚毒性」はないのか?
  • 自力でhatchできないような胚を無理矢理hatchさせてしまって本当にいいのか?
という疑問が当然起こってくるわけです。

【続く】
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プロフィール

ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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