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クアトロテスト(6)

そんなわけで、クアトロテストでは、計算された確率が、カットオフ値の1/295より上か下かで「スクリーニング陽性」か「スクリーニング陰性」かに割り振られるわけです。

では、1/295というのは、どんな感じなのでしょうか?


単純に「年齢」だけから推測したダウン症の確率を並べてみます(出典:クアトロテストの結果報告書より)

20歳 1/1177
21歳 1/1161
22歳 1/1140
23歳 1/1114
24歳 1/1081
25歳 1/1040
26歳 1/990
27歳 1/930
28歳 1/861
29歳 1/784
30歳 1/700
31歳 1/613
32歳 1/526
33歳 1/442
34歳 1/365
35歳 1/297
36歳 1/236

37歳 1/186
38歳 1/145
39歳 1/112
40歳 1/86
41歳 1/66
42歳 1/50
43歳 1/38
44歳 1/28
45歳 1/21

なのだそうです。
そうですね。
36歳の方の年齢のみから推測した確率は、もはやクアトロテストのカットオフ値よりも高い
わけです。
つまり、誤解を恐れずに言うと、そもそも36歳以上の方は、同年代の平均的な確率が、もはや「スクリーニング陽性」の中に入ってしまっているわけです。
普通の値が「スクリーニング陽性」
ね。
なので、よく、
「高齢の場合、クアトロテストは陽性になりやすい」
などと言われますが、当たり前と言えば当たり前なわけです。
正確に言うと

本テストを特に35歳以上の妊婦に実施する場合、基本的に説明するべき事項に加え、年齢が高くなるにつれて偽陽性率が高くなることを十分に説明する必要がある。また、母体血清マーカーテストを行わず、最初から羊水検査をするという選択肢もあることをきちんと説明する必要があると考えられた。
(現代産婦人科 59(2):275-278;2010)


というわけです。

「スクリーニング陽性」
と聞くと言葉がきついので、とんでもなく不安になってしまうと思うのですが、そんなわけで、36歳以上の方は、ご年齢から想定された確率がそもそも「スクリーニング陽性」の範疇に入っているわけでこの辺をちゃんと理解したうえで検査結果をどう解釈すべきなのか?を考えるべきなわけです。
というか、そもそも、検査を受ける・受けないの時点でこの程度の情報をきちんと納得してからジャッジすべきなわけです。

クアトロテスト、科学的に検診(スクリーニング)検査としては非常に優秀です。
ただし、その検査の「意義」をちゃんと理解したうえで受ける・受けないをジャッジしないと、その後逆に混乱させられます。
(そういう意味では不妊のAMHに似てますね。なんでも検査すればいいってものじゃないってことです。)

では、クアトロテストの説明おしまい。
ご希望なさる方は、上手に使ってください。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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