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凍結融解胚移植周期~最強のHRTを模索する(2)

そんなわけで、前出のコクランには、
「プロゲステロン補充を採卵相当日あるいは採卵翌日相当日から投与した方が、採卵前日相当日から投与したものより妊娠率は有意な上昇が認められた」
と記載されているわけですが、その根拠とされている論文が2つ挙げられており、そのうちの一つがこちらです。

この検討は「卵子提供プログラム」で行われています。
卵子提供者(ドナー)の採卵日(胚の日数)とレシピエント(提供される側)の内膜をシンクロさせよう、というわけですね。
ETはday3胚で行われています。
この検討の元々の理由は、
「プロゲステロン投与をなるべく遅らせたい」
という目的で行っているようです。
即ち、卵子提供プログラムで、「提供者の卵子が採れたか?」「成熟卵だったか?」→「正常受精したか?」など、なるべく粘って確認してからプロゲステロン投与を開始すれば、プログラムがキャンセルになってしまうケースを減らせるのでは?というわけですね。

で、レシピエント(提供される側)は、GnRHアナログで下垂体抑制をした後、HRTを開始して、エストロゲンで内膜作って、ドナー(提供者)の採卵決定を待ちます。
で、採卵が決まって、
  • Group A: 採卵日前日からプロゲステロン投与を開始
  • Group B: 採卵日当日からプロゲステロン投与を開始
  • Group C: 採卵日翌日からプロゲステロン投与を開始
という感じに患者群を振り分けて、結果がTABLE3となっています。



統計的には有意差は出ていないようですね。
(コクランは、もう一つ別の論文も取り上げ、その検討と併せて結論を出しているようです。)

で、この論文としての結論は「ドナーの採卵翌日からレシピエントのプロゲステロン開始しても、妊娠率は良好で、プログラムキャンセルの率が減る」と論じているわけですが、この検討を別の視点から見ると、確かに「凍結融解胚移植でのHRT周期でのプロゲステロン投与開始のタイミングはいつか?」と読みかえることもできる、というわけですね。

数字的には、(有意差は無いものの)Group Bの成績が良さそうですかね。
一方でプロゲステロン投与が早いほど、流産(生化学妊娠を含む)が増える傾向があるようですね。


フムフム。
やっぱり「採卵日相当の午後から」・・・真似しようかな・・・・(←独り言)

【続く】





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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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