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hCGを使わないなんてモッタイナイ(1)

体外受精で採卵する前に、排卵の命令を行っておく必要があり、これを「トリガー」と呼んでいます。
この「トリガー」は排卵誘発法によってはhCGという注射 or Gn-RHアナログという点鼻薬どちらでも用が足りる場合があります。
hCG注射は、(当院の場合)夜中に打ってもらっているので大変ご面倒をかけるのですが、新鮮周期で胚移植をする可能性のある方は、なるべくhCG注射でトリガーをかけることをお勧めしています(凍結が決まっている場合はどちらでもいいです。特にOHSS回避目的にはGn-RHアナログの方がbetterなケースがあります)。

この点、こだわっているのですが、その理由を少し解説してみたいと思います。


<BACKGROUND1:融解胚移植を自然周期で行う場合、黄体補充は必要か?>

凍結融解胚移植を自然周期で行う場合があります。
自然周期なわけなので、理論的には自分の卵巣から妊娠成立に必要な分のホルモンが分泌されている筈で、ホルモン補充は必要ないように感じます。

このシーンにおいて「プロゲステロンを補充してみた」という報告が散見されます。


この論文では、自然周期で凍結融解胚移植を行った435人を、黄体補充(+)群219人 v.s. 黄体補充(-)群216人で比較しています。
(因みにETはday3、黄体補充(+)群はET日から400mgの腟座薬を2×/dayとのことです。)
で、結果は
  • hCG陽性率:黄体補充(+)群 35%、黄体補充(-)群 28%(有意差無し)
  • 臨床的妊娠率:黄体補充(+)群 32%、黄体補充(-)群 25%(有意差無し)
  • 生産率:黄体補充(+)群 30%、黄体補充(-)群 20%(有意差あり!)

で、凍結融解胚移植を自然周期で行う場合は、プロゲステロンの補充をした方が「beneficial」と結論しています




【続く】
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コメント

[C275] Re: タイトルなし

スイマセン。書きかけで(笑)。
こんな内容を書きかけておりましたね。
どの論文を紹介しようとしていたのか、ちょっとまさぐってみます。
結局、
GnRH analog=「トリガーのみ」
hCG=「トリガー+黄体賦活
なので、どうせやるならhCGの方が得、という話に持っていきたかったのですが。

首をなが~~~~~くしてお待ちください。
  • 2016-10-12 21:03
  • ドクターI
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  • 編集

[C274]

2016年ももうすぐ終わりますね。
もうすぐ終わりそうですよ。
今年のことは今年のうちに、ということで、続きを心よりお待ちしています。

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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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