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プロラクチン道、始めます!(12)

で、ご紹介する論文がこちら。です。
内容は?というと、
  • プロラクチン自体が(視床下部からの)Gn-RHの分泌を抑制し、ゴナドトロピン(管理人注:FSH/LHのこと)の分泌不全になるのだが、このメカニズムが未だによくわかっていない。
  • (プロラクチンが直接GnRHニューロンに作用しているかというと)GnRHニューロンはプロラクチンレセプターをほとんど発現していないことが知られていて、どうやら直接作用では無いようだ。
  • これに対し、今回、実験を行って検討した。
  • マウスにプロラクチンを持続注入するような小さなポンプを付けて、28日以上観察した。
  • すると、本来5日おきに「発情周期」を有するはずのマウスが、プロラクチン注入マウスでは、この発情周期が無くなったか不順になった。
  • これを高プロラクチン血症のモデルマウスとした。
  • ちなみにこのモデルマウスで、14日間プロラクチンを注入し、その後ストップすると、プロラクチンの注入により停止していた「発情周期」が元に戻ることは確認してある。
  • で、プロラクチン注入マウスに、day8からday28まで「キスペプチン」を連日注射してみた。
  • すると、プロラクチン注入マウスでは認められなかった黄体形成が見られるようになりった。
  • しかもその排卵率は、通常のマウスと同等であった。
  • よって、プロラクチンにより抑制されるGnRHの分泌は、キスペプチンによって回復させることができる。

というわけです。

昨日書いた比喩で説明すると、
「GnRHニューロンのメトロノームは、高プロラクチン血症では、その動きを止められてしまっているが、キスペプチンという物質は、そのメトロノーム運動を再開させることができる」
というわけですね。

では、そのキスペプチンとはなんなのでしょうか?
次回はその説明です。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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