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卵質改善に向けての試み~「メラトニン」について(2)

【抗酸化物質としてのメラトニン】

排卵は、LHサージ後に卵胞壁の「破壊」を伴うわけで、ある意味「自己傷害現象」とも取れなくもないかもしれません。
組織学的には「炎症」と表現されることすらあるようです。
「炎症」の場には多量の活性酸素が発生するわけで、すなわち排卵に際し卵子は多量の活性酸素にさらされることになるわけです。
で、生体にはこの活性酸素を除去するメカニズムが備わっているだろうと考えられていて、その「活性酸素から卵子を守る抗酸化物質」として「メラトニン」という物質が一役買っているのだろう、という説があります。

「メラトニン」は松果体という脳に存在する部分から分泌されるホルモンで、生体リズム(サーカディアンリズム)に関連しているのだろう、と考えられています。

メラトニンの分泌は、強い光を浴びると減少し、暗くなってくると分泌量が増えるのだそうです。
暗くなってきてメラトニンが分泌されると、体は睡眠に向かい、朝、日を浴びるとメラトニンが減ることで日中活動的になり、体内時計の機能=生体リズムが調整されるのだろう、というわけです。

このホルモンは、卵胞液中には血液中よりも高濃度に存在していると報告されていて、卵胞内メラトニンは抗酸化物質として卵子を守っているのだろう、というわけです。

で、卵胞内メラトニンが減少すると、活性酸素-抗酸化物質のバランスが崩れ、卵子は酸化ストレスに曝されることにより障害を受け、これが妊娠率の低下につながっているのではないか?とする説があります

一方でメラトニンは内服により補うことが可能で、メラトニンを内服投与した場合、卵胞液内のメラトニン濃度が上昇し、酸化ストレスを抑制することも知られています。

【続く】
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コメント

[C273] Re: No title

そうですね。海外ではサプリメント扱いでも、日本ではれっきとした医薬品扱いですね。
きちんとご担当の先生と相談の上、使うようにするのがよろしいかと思います。
  • 2016-10-05 20:27
  • ドクターI
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[C271] No title

メラトニン、睡眠の質が悪そうな時に、時々眠前に飲んでいました!
卵質の改善につながったかは…わかりません。

本ブログを見まして、少量にして毎日飲めばよかったかな…とも、思いますが、副作用もありそうなので自己判断が難しいと思いました。
  • 2016-10-05 14:55
  • 通院中
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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