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無月経、やります!(8)←プロラクチンの話の続き!

そんなわけで、話を続けたいのですが、もうプロラクチンのみの話ではなく、月経不順全般についての話になっているので、ブログのカテゴリを「プロラクチン」から「月経不順」に移動します。

急にこのページに飛んできて、話が通じない方は、以下順にお読みいただき、「キスペプチン」及び「キスペプチンニューロン」というのが何なのかを理解してきてください。で、短期的な目標は
  • 僕が「プロラクチン道、始めます!(13)」で書いた「キスペプチンニューロンが2個描かれていることが重要なのです」ということの意味が分かること
  • 皆さんが月経中にホルモン採血されて(基礎値)、なぜFSH>LHなのかが理解できること
を目標に解説していきたいと思います。
(皆さんがそんなことまで知っている必要があるのかどうか甚だ疑問ですが・・・、いいんです!本ページは「トリビアの泉」バリに無駄な知識を提供してまいりたいと思います!)

今日はその1の方、すなわち、「キスペプチンニューロンがなぜ2個書かれていたか?」です。

さて、「ゴナドトロピン(FSH/LH)」は、女性の月経周期にどうかかわっているかというと、
  • 卵胞を発育させるのもゴナドトロピン
  • 排卵をさせるのもゴナドトロピン(LHサージ)
  • 黄体がらホルモンを出させるのもゴナドトロピン
み~んなゴナドトロピン(FSH/LH)がやってのけるのでした。
この中で、「卵胞を育てる/黄体からホルモンを出させる」のと「排卵を起こさせる」のは、生物学的にまるっきり矛盾する現象が起こっているのですね。
各々「ネガティブ・フィードバック」と「ポジティブ・フィードバック」という名前で呼ばれています。
で、この矛盾する2つの現象を司るために「キスペプチン・ニューロン」が二つあるのです!



また絵を借りてきました。
(出典はAmyら、Endocr Rev 2009より)
そんなわけで、「キスペプチンニューロン」は別々の場所に2種類あるようです。
1つは弓状核(図のArcuateというやつ)にあるもの
もう1つは前腹側室周囲核(図のAVPVというやつ)にあるもの
です。
この2種類の「キスペプチンニューロン」が、適切な時期にアクセルを踏んで、「GnRHニューロン」のメトロノームを動かしているのです。

まず、月経~は弓状核キスペプチンニューロンがGnRHニューロンを刺激します。
すると、「ちょうどいい量」のFSHとLHを分泌して卵胞を育てます。

卵胞が大きくなると、今度は前腹側室周囲核キスペプチンニューロンが刺激します。これでLHサージが起こります。

排卵が終わると、また弓状核キスペプチンニューロンがGnRHニューロンを刺激します。
で、「ちょうどいい量」のFSHとLHを分泌して黄体に黄体ホルモンを出させます。

難しいですね。
でも、各々のニューロンがベストのタイミングで働いて、ちょうどいいようにGnRHニューロンを刺激して、卵胞が育って→排卵して→黄体ホルモンが出て、という周期を作り上げているわけです。

つまり。
  • 弓状核キスペプチンニューロンはネガティブ・フィードバックを司っている
  • 前腹側室周囲核キスペプチンニューロンはポジティブ・フィードバックを司っている

ということです。何となくお分かりいただけたでしょうか?

僕の説明が下手過ぎて、反省しております。

次回は、その2、「月経中のホルモン採血(基礎値)は、なぜFSH>LHなのか?」を説明したいと思います。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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