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健康行動への介入に関する心理学的理論(2)

「理論横断モデル(transtheoretical model)」の続き行きましょう。
復習すると、
「今までの不健康な生活習慣から、新たに健康にいい生活に変えよう!」(難しい言葉でいうと「行動変容」
という人には5つのステージがあるのでした。
  • 無関心期(pre-contemplation)
  • 関心期(contemplation)
  • 準備期(preparation)
  • 実行期(action)
  • 維持期(maintenance)
で、その人が今どのステージにいるのか?を見極めて、その時期に適したアドバイス(介入)をしてあげるのが原則なのでした。

例えば、いわゆる「デブタレ」ばりの食生活を楽しみ、逆に体重を自慢しているような人(=無関心期)を対象に、ダイエット教室を開いて、ダイエットの具体的な方法を論じても(=関心期or準備期)、「馬の耳に念仏」バリに無駄なわけです。
そもそもそんな教室に参加しないか、睡眠時間に充てられるのが関の山ですわな。

要するに「ステージ」と「介入」が乖離しているわけです。
(でも、実社会にはこれが実に多いわけです。もう少し頭を使っていただきたいわけです。)

各々のステージを解析してみると、以下のようになります。

【無関心期(pre-contemplation)】
  • 近未来に生活態度を変容しようとは考えていない(原法では「半年」という期限が使われていましたね)。
  • 現在の行動状況の結果起こりうる事態に対する情報が与えられていないか、欠けている、あるいは変容しようとして失敗した過去がある。このため、自分に変容する能力がないと判断している。
  • このステージの人々は、情報から逃げようとする傾向があり、抵抗性でモチベーションが無いことが多い。
  • 変化のためのニーズの認知を増やす、リスクとベネフィットに関する情報を提供する。

【関心期(contemplation)】
  • 健康行動をとることへの利点は承知しているが、コストを含めた欠点とを測りにかけている時期に相当する。
  • なので、未だ行動を伴ったプログラムに参加する準備はできていない。

【準備期(preparation)】
  • 例えば健康教育教室などに積極的に参加するなど、何らかの行動を起こしている場合が多い。
  • この状態なら、実際の行動を伴ったプログラムに参加するよう勧めてみてよい。

【実行期(action)】
  • もうすでに行動変容を受け入れた時期に相当する。
  • どの程度まで行うと、どの程度の効果が得られると考えられるのか?の専門的な意見介入をするのに適した時期である。

【維持期(maintenance)】
  • 体調が変化するにつれ、もう元の状態には戻るまいと考えます。
  • ストレス対処、再確認、代替手段の発見などで、失敗や後戻りを防ぐよう支援します。

といった感じでしょうか?

どうでしょう?ここまで来ると何となくイメージついて来ましたかね?
例えば、ご主人様に「タバコ止めてよ」としつこく言ってもまあ、まず止めてくれないですね。
うまく使ってみてください。
不妊治療のシーンでも応用できますね。
「ご主人様が全然協力的でない」
とボヤいていてもね。

この後は「健康信念モデル(Health Belief Model)」勉強してみましょう。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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