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「全員に全胚凍結」は正当化されるのか?(2)

「全胚凍結にする」ということは、「採卵周期の妊娠率を意図的に0にする」ということになるわけです。
即ち、最大の欠点は「時間を奪ってしまう」ということです。

例えば、「胚1個」の着床率が融解胚移植周期(内膜が自然なホルモン状態で作られている)で、新鮮周期(排卵誘発で内膜が高いホルモンにされされている)で0.9だったと仮定します。
確かに「その胚1個当たり」だと、新鮮周期:融解周期=0.9:1 になるわけですが、「その患者さん当たり」だと、2周期終わった後を考えると、

全胚凍結して、次周期に融解胚移植した場合:0+1
新鮮周期で戻して、次周期も新鮮周期をした場合:0.9+0.9
新鮮周期で戻して、余剰胚を次周期融解胚移植した場合:0.9+1

となるわけです。
つまり、「その目の前にある1個の胚当たり」で考えると融解周期の方が成績が良くても、「その患者様1人当たり」で考えると、本当に新鮮周期の時間を奪ってしまうことが正義なのか?は熟慮せねばならないのかも知れません。

「1周期たりとも無駄にしたくないんです」

という言葉をよく聞きます。
そういう状態の人の、大切な「新鮮周期1周期」を奪うことが本当に正当化されるのか?というわけです。
時間がある人はのんびりやればいいんですがね。

【続く】
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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