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リコンビナントhCG(オビドレル)の考察(1)

体外受精のスケジュールでは、多かれ少なかれ排卵誘発を行うわけです。
で、卵胞発育がいいころになると、最終段階として「トリガー」という処置をします。
多くはhCGという注射を用います。

このhCG、従来のものは「尿由来製剤」と呼ばれ、妊娠している方の尿を精製して作られています。
これに対し、「リコンビナント製剤」と言って、遺伝子組み換え技術によって作られたhCGが登場してきました。
日本ではようやく認可されたのですが、海外ではもうだいぶ前から使用されていました。

当院でも基本的にトリガーをリコンビナントhCGに切り替えていきます(というか、現在採卵の方、既にリコンビナントhCGでトリガーかけてもらっています)が、このリコンビナントhCGについて勉強しておきたいと思います。

注射薬の名前は「オビドレル」と言います。
製造過程以外、実際に使用する際の、従来のhCGとの違いは
  • 従来の尿由来製剤とは違い、既にシリンジにセットされている状態になっている
  • 従来の尿由来製剤は基本的に筋肉注射(以降「筋注」)でしたが、オビドレルは皮下注射(以降「皮下注」)
  • 用量単位が違う。従来の尿由来製剤は○○単位(IU)(トリガーでは基本10,000単位を使っています)でしたが、オビドレルは○○μg(1本で250μgになっています)
  • あとは値段が尿由来製剤に比べると高いです(が、他のリコンビナント製剤に比べると、思ったより安い値段に落ち着いたという印象があります。一般にリコンビナント製剤はバカ高ですから)
などなど。

で、「オビドレル(=リコンビナントhCG)導入!」となると、従来の(尿由来)hCGと比べてどうなのよ?というわけです。
・従来の尿由来製剤10,000単位とリコンビナントの250μgってどうなのよ?
・筋注を皮下注にしちゃって大丈夫なの?

という疑問が湧いてくるわけです。

・・・成績安定しているし、使い慣れている尿由来hCGを、わざわざリコンビナントhCGに変えるわけで、勇気が要ります。
ただ、この点、先述の如く、海外ではとっくに使用されているので、既にデーターは豊富です。
そんなわけでリコンビナントhCG、ちょっと勉強してみたいと思います。

【続く】
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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