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卵管造影が胎児・新生児に及ぼす影響は?(2)

1・羊水過多、切迫早産を伴った胎児甲状腺腫に対する出生前診断と周産期治療
(山崎ら、日本周産期・新生児医学会雑誌54巻2号p713)


卵管造影→妊娠成立→切迫早産→エコーにて甲状腺腫+羊水過多→臍帯穿刺(胎児採血)+羊水抜水→TSH 75.24 f-T4 0.9→甲状腺ホルモン剤の羊水内注入3回施行→甲状腺腫↓羊水↓切迫早産↓→退院→正期産、成長問題なし

2・油性ヨード造影剤による子宮卵管造影検査(HSG)後の妊娠で羊水過多を伴う胎児甲状腺腫を認めた3妊娠例 (岡崎ら、日本周産期・新生児医学会雑誌54巻2号p533)

卵管造影→妊娠成立→エコーにて甲状腺腫+羊水過多の3例→1例は甲状腺ホルモン剤の羊水内注入、2例は経過観察→3例とも正期産

3・胎内治療が有効であった子宮卵管造影に起因する胎児甲状腺腫の1例
(西村ら、日本内分泌学会雑誌93巻3号p957)


卵管造影→AIH妊娠成立→エコーにて甲状腺腫+羊水過多+母も潜在性甲状腺機能低下症→32W臍帯穿刺(胎児採血)→TSH 100 f-T4 0.7→甲状腺ホルモン剤の羊水内注入施行→甲状腺腫↓→37週分娩(帝王切開(適応は書かれていない))→新生児TSH 68.56にて甲状腺ホルモン剤の内服開始

4・子宮卵管造影検査によるヨウ素過剰曝露が原因と考えられた胎児甲状腺腫に対し、胎児治療を行った一例
(荒田ら、日本周産期・新生児医学会雑誌53巻2号p557)


卵管造影→AIH妊娠成立→切迫早産→エコーにて甲状腺腫+羊水過多→甲状腺ホルモン剤の羊水内注入5回施行→甲状腺腫↓→37週分娩(帝王切開(適応は書かれていない))

5・子宮卵管造影後の胎児甲状腺腫に対し胎内治療を行った1例
(安尾ら、日本周産期・新生児医学会雑誌51巻2号p825)


卵管造影→流産→その後自然妊娠→甲状腺腫→34W臍帯穿刺(胎児採血)→TSH 63.465 f-T4 1.13→35W0D甲状腺ホルモン剤の羊水内注入→36W2D、子宮内感染による発熱、子宮収縮にて帝王切開

6・子宮卵管造影が原因と考えられた胎児甲状腺腫の1例
(横田ら、日本周産期・新生児医学会雑誌47巻2号p561)


卵管造影→妊娠成立→エコーにて甲状腺腫→32週に臍帯穿刺(胎児採血)→TSH 342.2 fT4 0.51→同日帝王切開、1876g、Ap 8/8→甲状腺ホルモン剤投与により改善

7・妊娠前の子宮卵管造影が原因と考えられた胎児巨大甲状腺腫の一例
(栗本ら、関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 304-304, 2011)


卵管造影→AIH妊娠成立→エコーにて甲状腺腫→37W1D、反屈位のため帝王切開→日齢3 TSH190.556 uIU/ml,freeT4 2.78 pg/ml,freeT3 0.66ng/dl
(考察:使用量も常用量であった本例において,なぜ甲状腺腫が生じたのかは不明である)


ということで、報告例はほぼワンパターン。
卵管造影→妊娠成立→エコーにて甲状腺腫+羊水過多
ですかね。

で、そこから侵襲のある検査・治療が行われている。
5は羊水・臍帯穿刺による感染疑いの帝王切開での人工早産
6は甲状腺治療目的の人工早産
7の反屈位は甲状腺腫によるものですかね?

学会発表されているのはおそらく氷山の一角でしょうね。
うん。わかった。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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