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精子形成と酸化ストレス(4)

具体例行ってみましょうか。
例えば、こちら。えっと、症例報告です。内容は、というと、
  • 34歳の非閉塞性無精子症の男性がいました。
  • 普通ならTESEするんでしょうけど、もう少しマイルドな治療はどうか?と考えてみた。
  • 慢性炎症がかるかも、と考え、消炎剤を投与してみた。
  • 左の精索静脈瘤の治療もしました。
  • 1年後、60万~120万/mlの精子が出てくるようになりました。
  • 射出精子でICSI出来るようになりました。
  • ARTの進歩によるTESE-ICSIは確かにあるが、男性不妊専門医は注意深い診察の上で、より侵襲の低い治療を考えましょうよ。
と書いてあります。
こんな論文を読み解く時には、昨日書いたような「天秤」を思い浮かべると理解しやすいわけです。
この論文を書いた先生は、この患者さんは「精索静脈瘤+慢性炎症」で天秤が負に触れて、非閉塞性無精子症になっているのでは?と判断した。
よって、この天秤を元に戻したい。
で、なにをしたか、というと、
慢性炎症 → 消炎剤
精索静脈瘤 → 治療
で、天秤の傾きを元に戻そうとした、というわけです。
そうしたら、精子が出て来た。
ズバリ当たった。
「どや!」

という論文なわけです。

消炎剤がエビデンスがあるかどうかはどうかと思いますが、読み解き方としてはこんな感じです。
「いかに天秤を元に戻すか?」
という探求心が大事なのだと思うわけです。
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ドクターI

Author:ドクターI
武蔵境生息、(自称)不妊屋「ドクターI」、自己流生殖医療を語ります。

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